7月、松本市内の3つの幼稚園・保育園に通う年長児と本校の小学生(6年・5年・3年)が交流会を行いました。バスが学校に到着すると、子どもたちは窓越しに元気よく手を振り合っていました。
〈7月6日 松本南幼稚園と6年生〉
リーダーがタンバリンをたたいた数だけ人数を集めてグループをつくる集合ゲームを全員で行いました。6年生は、「○人そろったから、もう座れるよ」「こっちにあとひとり入れるよ」と、年長さんに積極的に声をかけていました。弟や妹のいる児童も多く、明るく優しく接する姿は、さすが6年生という感じでした。年長さんからのプレゼント、ひまわりの描かれたしおりは、みんなで大切に使います。
〈7月14日 松本神映幼稚園と5年生〉
5年生は、年長さんと10人ほどのチームに分かれ、新聞タワーづくりにチャレンジし、タワーの高さを競いました。使う材料は新聞とテープだけというシンプルなもの。新聞で土台を作ったり、細長い棒状にしたり、完成間近で倒れてしまったりと、苦戦しながらも工夫を凝らしたタワーができていきました。一番高くできたタワーは、なんと160cmを超えるもの。文句なしの大作でした。
〈7月15日 やまびこ保育園と3年生〉
集合ゲームは、先生が吹く笛の数の人数でグループをつくり、早く揃ったところから座っていきました。惜しくも最後になってしまったグループの子どもたちには、「好きな色はなんですか?」など質問し合ってもらい、はにかみながらも元気に答えていました。先に座れたグループでは、3年生からの「ゲームは楽しい?」という問いかけに年長さんが笑顔でうなづく光景が見られました。
各回とも、学年ごとに準備したゲームのほか、児童から年長さんにびゅんびゅんごまをプレゼント。自己紹介をしながら、小学生のお兄さんお姉さんからこまにサインをもらうのですが、なんと13人分も集めた年長さんがいて大きな拍手が起きました。
約1時間という短い時間ではありましたが、とても楽しい時間を共有することができました。交流会の実施にご協力いただいた幼稚園・保育園の先生方、ありがとうございました。
びゅんびゅんごまにサインを書く6年生。コマの面はカラフルなサインでいっぱいに。
5年生と年長さんの新聞タワー。優勝チームに拍手!
3年生の集合ゲーム。そろったところから手をつないで座ります。
7月14日、小学6年生が長野県信濃美術館(長野市)による出張授業を受けました。日本画家・東山魁夷に関する話を中心に、「おもしろ美術講座」というだけあり図工・美術に興味を持つことができる楽しい講座でした。まずは繊細な日本画がどのように描かれるのか、画材である「岩絵具(いわえのぐ)」が細かくすりつぶされた岩からできていることや、膠(にかわ。おもに三千本膠)という牛皮を基にした天然の接着剤が使われていると聞いて、子どもたちはとても驚いていました。 そして、東山魁夷の代表作「緑響く」を大きな画面で鑑賞し、どんなものが描かれているか意見を出し合う場面では、子どもたちはすみずみまで目を凝らし、落款があることにも気付きました。この作品のモチーフとなった場所がどこかを質問されると、6年生のほとんど知っており(実施に訪れたことがある子もいました)、声を揃えて「御射鹿池(みしゃかいけ)※」と答えていました。 また、同作品に自分でタイトルをつけてみたり、他作品の複製画を見たりして、ひとりひとりに違った感じ方、捉え方があるのだということを全体で共有することができました。
「自分が知らないことを教えてもらい、図工が好きになりました。」 「東山魁夷のことや作品について、もっと知りたくなりました。」 「日本画について興味がわきました。」 「自然が生き生きと描かれた作品を見て、私もそういう絵が描けるようになりたいと思いました。」
子どもたちは、魁夷の生き方を知り、魁夷の描いた絵画の美しさに心を揺さぶられました。すばらしい作品をたくさん鑑賞し、魁夷の愛した自然が身近にあることを実感できた1時間でした。
※御射鹿池…茅野市蓼科高原、奥蓼科に位置するため池。酸性の水質で魚などは棲むことができないが、周囲の風景が湖面に映り込み、四季を通じ美しい風景を見ることができる。
6月18日に信州スカイパークで全国中学生テニス選手権大会長野県予選が行われ、男女テニス部が団体戦に出場しました。
男子は惜しくも初戦敗退となってしまいましたが、女子は2勝を挙げ、団体戦ファイナルまで駒を進めました。ここで赤穂中学校に敗れたものの、迎えた第2代表決定戦決定戦において、3年生の酒井明音さん、永原紗南さん、網倉七帆さんがシングルスで勝利し、見事北信越大会への出場を決めました。
酒井さんは、テニス部の団結力について「目標に向かって、部の全員が一丸となれるようにしている。今は、“全国大会出場”という目標を達成しようと、これまでを振り返りつつ新たな思いで頑張っている。」と話していました。奥村さん(中2)は、「相手が強いときに自分の思うようにプレーができなかった試合があり悔しい。次の大会では、どんなときも冷静に、気を付けるべきところを考えながら打ちたい。」と、意気込んでいます。
日頃から、どんなことに対しても感謝の気持ちを忘れないようにしているというテニス部のみなさん。時間を有効に使い、無駄のないトレーニングに毎日汗を流しています。この成果を存分に発揮し、北信越大会のトーナメントを勝ち進むことを期待します。
北信越大会は7月30日(土)、富山市岩瀬スポーツ公園(富山県)で行われます。
数才クラス(小学5年生から中学3年対象)のみなさんが、6月12日に行われた算数オリンピックのトライアル大会に参加し、小学6年の花岡美咲さんが今月24日のファイナル決勝大会に出場します。
算数オリンピック大会は、小学生・中学生の才能発現の場となることを目的に開催されるイベントで、「知の祭典」とも呼ばれています。小学校低学年を対象とした「キッズBEE」、4・5年生対象の「ジュニア算数オリンピック」、6年生対象の「算数オリンピック」、中学1・2年生対象の「ジュニア広中杯」、さらに中学3年を対象とした「広中杯」の5種目に分かれており、今年は「キッズBEE」を除く4種目に参加しました。
ここで出題される問題は、普段授業で扱う教材よりはるかに思考力・発想力を必要とする難問ばかり。解答時間も90分と通常の授業よりはるかに長いのですが、それでも「時間が足りなかった」との感想を持った児童生徒が多くいました。しかし最後まで集中を切らすことなく、全力で問題に取り組む姿勢が見られました。
数才クラスは、算数・数学が大好きな児童生徒が受講しており、難問に触れることで力を磨き、算数・数学の奥深さや楽しさをより実感できるようなプログラムです。ファイナル大会への道は険しいですが、トライアル大会への挑戦などを通じ研鑽を積んでいます。
花岡さんの健闘を祈ります。
投稿日:2016.07.15
6月29日から7月1日、小学6年生は研修旅行で東北3県を訪れました。
初日、野口英世記念館で野口英世が研究に没頭した理由と彼の功績について学んだり、鶴ヶ城で戊辰戦争時の資料を見たりして、現代日本の礎を築いた先人たちの志を学びました。見学のなかで「戊辰戦争のことをもっと知りたい!」「どのように現在のような洋式生活になったのか、その理由を知りたい!」といった考えを持った子どもたちもいました。
そして、会津藩校日新館へ移動し、様々な体験活動と講話や座禅を通じて白虎隊の誇り高い精神に触れ、当時の考えや生活を体験しました。日新館での1日はまさに『修行』。クーラーがなくても、テレビがなくても、仲間と充実した時間を過ごしました。
2日目は宮城県石巻市。石巻日日新聞資料館でまず目に入ったのは6枚の壁新聞。1枚目が発行されたのは3月12日。混乱の中、新聞社のみなさんはすぐさま新聞の発行にとりかかっていたのです。しかし、パソコンや輪転機など機械類は使えない…。そこで情報をすべて手書きで届けることに決めたのです。まさに「世のため人のため」というべき志です。
その後は市立大川小学校の跡地へ向かいました。近代的なデザインとは裏腹に、地震・津波の被害に遭った校舎は、教育現場であったことがわからないほどに痛々しいものでした。
また、石巻同様、大きな被害を受けた東松島市の野蒜地域では、旧野蒜駅のプラットホームが当時のまま残されていました。この駅は奥松島・野蒜海岸の観光開発のために設置されたもので、震災前は観光客であふれていたそうです。昨年5月、仙石線の全線再開が話題となりましたが、その陰で今もなお震災の爪痕を物語る場所でした。
ガイドとして同行いただいた語り部の方々も、身内を亡くされていました。そうした方々が悲しさを乗り越え、「後世に忘れてほしくない」という思いで語る姿に、崇高な志を感じました。
最終日の7月1日、疲れた様子が伺えるものの、みんないい顔をしていました。最高の天気の中、まずは松島湾をクルージングしました。およそ40分の船旅は、あっという間の時間でしたが、美しい景観を堪能できました。
今回の研修旅行の最後の訪問先は、奥州平泉です。平安時代、都と同等かそれ以上に栄えた平泉、その栄華を誇るまでの過程を学び、日本が誇る文化遺産に五感を使って触れてきました。こうした素晴らしい文化遺産を今なお見ることができるのも、古の奥州藤原氏をはじめ、多くの人々の志をもとに継承されてきたからなのだということを忘れてはいけません。
3日間に及んだ研修旅行は、本当に素晴らしい修養と研鑽の連続でした。無事帰校を果たした子どもたちは、校長先生、副校長先生から、「ここが終わりではない。ここからが、つまり、帰ってきてからが勝負だ。」と含蓄のあるお話を聞きました。研修旅行で経験したことや成長の証を、子どもたちは学校生活のほか様々な場面で発揮してくれることでしょう。
弓道体験 会津藩校 日新館
石巻市立大川小学校
松島湾クルーズ
6月9日(木)、小学6年生が社会科見学で千曲市にある森将軍塚古墳を訪れ、事前の授業で学んでいた古代の日本における豪族や古墳を実際に見て理解を深めました。
この古墳は今から約1600年前の4世紀末に造られた、信濃国の前身・科野(シナノ)の首長の墳墓と見られています。築造当時のままに復元された古墳は、丘の尾根いっぱいに葺石(ふきいし)が敷きつめられ、きれいな稜線を描いていました。子どもたちは学芸員の方の話にしっかり耳を傾け、森将軍塚古墳の歴史・規模などをワークシートにどんどん記入していきました。「森将軍とはどんな人だったのか」との質問をすると、「森」というのは苗字などの人物名ではなく、地区名だとのことでした。また「どんなものが石室(ひつぎ)の中に入っていたのか」などの質問をし、遺跡から出土した副葬品などについて丁寧に答えていただきました。
高台からの景色も素晴らしく、千曲川や田畑を見下ろすと、当時の周辺が豊かであったことが想像でき、地元・信州の史跡や郷土に対する意識も高まりました。
6月3日(金)、小学4年生が国語の単元学習のひとつとして新聞づくりの出前授業を受け、信濃毎日新聞社の講師の方から新聞についての知識と見出しの作り方、記事の書き方などを教わりました。題材は、総合学習で取り組んでいる、「長野県の市町村の観光大使になろう」の自分で選んだ市町村について。実際に現地へ行ったり調べたりして学習を重ねてきたことを記事にして、下級生に知らせるための新聞です。
「新聞なんてほとんど読まないかも・・・。」と言っていた子どもたちですが、当日の新聞をもらうと新鮮な感動があったようで、我を忘れて読んでいる姿が見られました。講師の方の話や教え方がとても上手で、実際に書く活動が始まると、最初は自信のなかった子も、コツを教えてもらう内にだんだん書けるようになり、最後は時間が足りなくなるほど夢中で記事を書き進めていました。「壁新聞を仕上げるのが楽しみ」と話す子もいて、「人に伝える力」が一歩前進しました。
今の時代は「新聞=アナログ」と称され、読む機会が少ない子どもが増えているといいます。しかし、活字を読んで内容をしっかりと読み取るという力はとても大切なこと。ネットでは自分の興味のあることに偏りがちですが、新聞紙面にはいろいろな記事があり、それらを読むことで知識はぐんと広がります。今回の活動は子どもたちの新聞に対する興味を育て、新聞を読むきっかけになりました。
5月29日(日)、12回目となる体育祭を開催しました。会場であるやまびこドームに集まってくる子どもたちは一様に目を輝かせ、今年もとことん勝負にこだわり、真剣勝負に臨もうとする意気込みでいっぱいでした。
競技は、赤組と白組が自分たちを鼓舞する応援からスタート。全員がこれでもかというくらいに体を反らせ、高く遠く声を響かせました。徒競走やリレーではゴールを切るその瞬間まで、全力で走り抜けました。3年生と4年生による棒引き「この一本にかけろ」、そして5年生・6年生によるムカデ競争と9人10脚で襷をつなぐ「TRAIN-TRAINは団結力が試され、チームごとに大きな掛け声を出して息の合った走りを見せました。
綱引きや一球入魂(玉入れ)とおなじみの競技が行われる中、トランスポーター(中学1年)とタイヤライダー(中学生)は、どちらも新競技。トランスポーターは、男女混合4人のチームでフープとボールをリレーでトランスポート(運ぶ)します。フィールド内のコースは互いに交錯するポイントがあり、あわや接触かというほどの激しい走りを見せながらも、それぞれの戦術で連携をとった戦いとなりました。そして、タイヤライダーは、3つの学年の壁を越えて構成したチームで、ロープのついたタイヤに人を乗せ、4人ずつで引っ張ってリレーしていくというものです。コースの中間地点にはコーンが置かれ、それを回旋するときに遠心力で飛ばされないよう、タイヤにしっかりしがみつくライダーたち。白熱した戦いで会場を大いに沸かせました。
自分が競技に出ない時間も、応援団が中心となって全力の応援が繰り広げられていました。赤白それぞれの入退場門では、競技を終えて戻る選手をハイタッチで迎えたり、勝った嬉しさで抱き合ったりする生徒たちもいました。
全力で果敢に挑戦し、勝ちにこだわった熱い一日。正々堂々と戦いを終え、今年の優勝を手にしたのは赤組でした。赤組の陣地では笑顔がはじけ、喜びを爆発させていました。一方で、勝利を逃した白組も、全員が最後まで大健闘したことは紛れもない事実です。悔しさに涙する姿に、見ている方にもこみあげてくるものがありました。
本番を迎えるまで続いた練習も大変でしたが、そういったことを残らず吹き飛ばすようなすがすがしい体育祭となりました。
タイヤライダー
トランスポーター
関東大震災(1923年)、阪神・淡路大震災(1995年)、東日本大震災(2011年)など、度々大地震に見舞われてきた日本。震度や被害の大小を問わず、地震そのものが頻繁に起きていることは知っていても、大きな地震に遭うことは実際にはできません。しかし、疑似体験や訓練を行うことで、いざという時に備えることはできます。そこで学校での災害教育・安全教育として、今年も芳川消防署のみなさんのご協力のもと、6年生と中学3年生が起震車で震度7程度の揺れを体験しました。
起震車では国内外で起こった主な地震と、今後発生が予想される地震を、合わせて10パターンほど再現することができるそうです。その中には長野県西部地震(1984年、震源は木曽郡王滝村)があり、この地震を体験し記憶している先生もいました。どのパターンも、滑るような横揺れ、突き上げるような縦揺れを再現し、児童生徒は固定された机の脚にしがみついて、揺れが収まるのを待つという状況でした。
消防署の方からは「地震が起きたときには、まず頭をしっかり守ること。建物の中ではもぐりこんでいる机ごと移動したり、揺れに乗って飛び出したりして思わず頭をぶつけてしまうこともある。自分の安全を確保した上で、災害に備えてほしい。」とのお話がありました。
学校が位置する松本市から塩尻市に係る「牛伏寺断層」。今後、高い確率で地震が起こるだろうと言われています。今回の体験で、自然の驚異や危険がすぐそばにあることを認識し、児童生徒たちの安全に対する意識が高まりました。
震度表示計(右上)には赤く「7」と
4月22日(金)から27日(水)にかけて、午後の授業を1時間公開し授業参観を行いました。学年別に4日間の日程を設けましたが、いずれの日も多くの保護者の方に参加していただきました。特に小学校1年生にとっては、学校で初めてとなる授業参観。始めはやや緊張した面持ちに見えましたが、授業が進むにつれ活気が出てきました。つい先日まで園児であったことが嘘のように、しっかりと授業を受け、才教生としての仲間入りができたようです。
授業参観のあとは会場を講堂に移し、小松校長から、9年生(中学3年生)と修学旅行で訪れた屋久島でのトレッキングの感想や、学校使命と教育目標についての話がありました。
今年度も、子どもたちの日々の成長のため、教職員一同全力で取り組んでいきます。
保護者の皆様には様々な場面でご協力をお願いすることがあると思いますが、よろしくお願いいたします。