投稿日:2019.12.03
午後の部トップを飾った合唱部は、ミュージカル映画「メリーポピンズ」の登場人物、さながらメリーとバンクス家の子どもたちといった装いで登場し、劇中の5曲を披露しました。 ステージは、「♪お砂糖ひとさじで」で幕開け。「♫ひとさじの砂糖で medicine go down…(スプーン1杯の砂糖で苦い薬も飲めてしまうの)」と、リズミカルな歌声が響きます。 2曲目は名曲「♪チム・チム・チェリー」。煙突掃除は人々の生活のために必要な厳しい職業だったそうですが、イギリスに古くから伝わる「煙突の掃除人に会うと幸せが訪れる」という言い伝えになぞらえられているとか。澄んだ声は、ロンドンの美しい街並みを高い場所から眺める喜びをも思わせました。 曲調は明るくなり、「♪楽しい休日」で心が躍る日曜日のお出かけの様子を歌います。最後の「♬メリーと一緒なら 幸せがあふれるよ」と歌うシーン、メンバー唯一の男の子は両手でうまくハートのかたちを作れず、妙にクールな表情できめていました…! 「♪鳩に餌を」は、どことなく切なさを感じさせてくれる曲。大切な何かを教えてくれているようで、この曲が好きという方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。 舞台の後ろに置いていた傘を手に取り、5曲目の「♪スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」。早口言葉で競争するのにも使われたりしますが、その言葉の意味は、「困難は何でも解決、人生をよい方向へ向かわせる魔法の言葉」。元々のテンポが速くノリのいい曲ですが、クライマックスに向けて少しずつスピードアップ。笑顔で両手を高くあげて歌いきりました。
ハッピーで、かわいらしくて、見る人を元気にしてくれた10人。曲や歌詞の世界観を表現しようと、いろいろな振り付けや表情で観客を魅了しました。
投稿日:2019.12.03
吹奏楽部は9月の校内定期演奏会でも披露した「道標の先に」と「マリーゴールド」の2曲を演奏。すでに引退した9年生2名もエキストラとして参加し、この体制では本当の最後となる17名でステージに上がりました。
「道標の先に」は、親しみやすいメロディーの行進曲。作曲者の岡田氏は、この曲に「出会いがあれば必ず別れもあるが、それぞれの道の先ある“道標”が明るい未来へ導いてくれる」というメッセージを込めたそうです。また、「今までに出会った人々への感謝の気持ちを大切にしている」とも。要所要所でアクセントとなる音を全員で揃え、行進曲ならではの軽快さを感じる演奏でした。
続いては、あいみょんさんの「マリーゴールド」。夏の恋のストーリーを表現した楽曲で幅広い世代の人の心に響くナンバーを、豊かな響きで演奏しました。ちなみに、マリーゴールドの花言葉として、「生命の輝き」「真剣につくす心」などがあります。穏やかで温かいサウンド、ミディアムテンポのポップスを、心をこめて演奏した吹奏楽部に会場から温かい拍手が送られました。
投稿日:2019.12.03
午前の部最後にミュージカルを好演した6年生44名が再びステージへ。 「ルパン三世のテーマ」にアカペラ五部合唱で挑戦しました。この曲は10月31日、11月1日に行われた第73回松本市小学校卒業記念音楽会での発表に先駆け、さいきょう祭で披露されました。 歌の入りは、「1(ワン)、2(ツー)、3(スリー)!」の掛け声。ルパンのトレードマークともいえる真っ赤なジャケットを彷彿とさせる照明を背にして真剣に歌う姿は、なかなかハードボイルドで、本当に「かっこよかった!」の一言に尽きます。
時間は約1分30秒と短い演目でしたが、ピアノ伴奏を含め一切の楽器演奏がない6年生のアカペラは、シンプルかつシャープな歌声で大きなインパクトがありました。
投稿日:2019.12.03
7年生は「身体表現」として、音楽に合わせてダンス・組体操を盛り込んだ創作舞台を作り上げました。和風の衣装に身を包み、日本の伝統を象徴する言葉のひとつ、「和」をメインに打ち出し、グループごとのダンスの振り付けやフォーメーションを生徒たち自身が考えてきました。 1組目は力強い三味線の音が印象的な現代曲『♪RISING』をBGMに、キレのある振り付けですばやい動きを見せました。忍者の動きをイメージしたとあって、静と動のメリハリが効いていました。続く2組目の『♪Storm』では、全身を使って荒々しさを表現。ターンで衣装を翻したり腕や足の動きを揃えたりと、曲調をよく捉えて踊りました。 7年生全員で踊る3曲目は、映画「座頭市」から『♪Festivo』。学年の元気の良さや一体感を伝えたいと選曲されたものです。会場からの手拍子に乗ってお祭りの様に賑やかで快活なステップ、体を大きく使ったきびきびとかっこいい演技でした。この曲の終盤では扇、ピラミッドなど組体操の技でも楽しませ、最後のポーズまでびしっと決めてみせました。
投稿日:2019.12.03
8年生は、言わずと知れたフランスの名作「美女と野獣」のミュージカルに挑みました。
人を愛するのに、外見にとらわれてはいませんか? 固定観念にとらわれてはいませんか? 物事の本質が見えなくなってはいませんか?
舞台は遠い国のお城。甘やかされて育った王子は、誕生日に魔女の呪いによって恐ろしい野獣に姿を変えられてしまいました。再び人間の姿に戻るためには、愛し愛されることが必要だと――。
10年の時が過ぎ、町はいつものように活気にあふれた朝を迎えています。そこへやってきたのは、美しいけれど「変わり者」と称される娘、ベル。大好きな本の世界に入り込み、結婚の申し込みをするガストンには目もくれません。
発明品をコンテストに出すため町を出たベルの父・モーリスは、森の中で道に迷い不気味な城に逃げ込み、メガネをかけて動きまわる燭台のルミエールに助けられます。帰宅しないモーリスを心配して森に入ったベルもいつしか城へ。2人は城内で無事に行き会うことができました。しかし、城の主である野獣は、モーリスを解放する代わりにベルに対し永久に城に留まるようにと告げました。
「魔女の呪いを解くのはあの娘では?」
ルミエールは野獣にそう進言しますが、野獣の絶望はぬぐえません。
ゲストをもてなすことを至上の喜びとするルミエールは、置時計の姿をしたまじめなコグスワースが「勝手なことはしちゃだめ!」と駆け回るのをよそに、食器や羽根ぼうきたちとと力を合わせ、ベルに楽しい晩餐の席を用意しました。
呪いが解ける日は来るのか…
食器や家財道具と歌い踊る晩餐
投稿日:2019.12.03
気を取り直し、城の中を見たいというベルを図書館へ案内した野獣は、ベルが読んで聞かせる本の世界に興味津々。お互いの優しさに気づき、いつしか二人は惹かれあっていきました。ルミエールたち召使いは、その様子をそっと見守り、「人間に戻りたい」という思いを一層強くします。
一方、町の酒場ではガストンと仲間たちが大騒ぎ。そこへモーリスが「ベルが野獣に捕まり牢に閉じ込められた!」と飛び込んできました。ベルを助け出し、好きになってもらおうとするガストンは、野獣を倒すため武器を手に城へ…。
ルミエールたちが必死に応戦しますが、とうとう人々の侵入を許してしまいます。ついに野獣と対峙したガストンは、ベルに「怪物はあなたの方だ」と言われ、野獣にも脅されて暗がりに逃げ込みます。
「きみは町に戻り、父親と暮らす方が幸せだ――」
ベルにそう告げた瞬間、隠れていたガストンが飛び出し、野獣の脇腹に剣を突き刺します。瀕死の重傷を負い倒れた野獣を愛するようになっていたベルの悲痛な叫び声が響きます。
そこへ魔女が現れ、真実の愛を知った王子の呪いを解きました。
「きみのおかげだ。本当にありがとう」
10年ぶりに人間の心と姿を取り戻した王子は、ベルに心からの感謝を告げ、二人だけの舞踏会が始まったところで、物語は幕を閉じました。
フィナーレは全員で歌う「♪愛のとびら」。町の人々、お城の召使たち、王様やお后様、ガストンと仲間たち、ベルと野獣(ダブルキャスト)がステージに並び、最後の挨拶までしっかり務めあげました。
大作へのチャレンジは易しいものではなかったと思いますが、演出、衣装、楽器演奏など全員の力を結集させ、『美女と野獣』の世界を見事に演じきりました。
城を守る必死の戦い
倒れた野獣に寄り添うベル
フィナーレ ♪愛のとびら
投稿日:2019.12.03
ドラムロールにあわせてMCが登場し、これから始まる9年生の演目紹介を行いました。披露するのは、ミュージカルの名曲から厳選した6曲。演出や振り付けなどは、ほぼ自分たちで作り上げてきました。世界観の異なる曲の合唱奏は、最高学年の彼らにとって最後となるさいきょう祭に相応しい圧巻のステージで、会場を大きく湧かせました。 ♪The Phantom of the Opera (『オペラ座の怪人』より) オープニングを飾ったのは、『オペラ座の怪人』から「♪The Phantom of the Opera」。醜い容姿を隠し人目につかない場所で生きる“怪人”と、「あなたの外見を恐れない。私は見た目にとらわれることなく接するわ」と応えるヒロインが主人公の悲劇の物語です。 厚みのある合唱は怪しい雰囲気を漂わせつつ、ラストの見事なハイソプラノが会場に響き渡ると、一曲目から大きな拍手が起こりました。 ♪The Music of the Night (『オペラ座の怪人』より) 2曲目も『オペラ座の怪人』から。劇中では「音楽の天使」に扮する怪人が恋人のいるクリスティーヌへの募る想いを届けようとする切ない愛の歌として使われています。男子23人が心をひとつにした凛々しい歌声はしっとりと優しく響いて、夜の闇に溶け込んでいくようでした。 ♪ありのままで (『アナと雪の女王』より) 強い意志をもって未来に向かって歩き出す女性のしなやかな逞しさを、女子27人で歌いました。軽やかなステップ、次々と入れ替わるように前に出てきて歌う様子に、「自らの可能性を信じ、思い切って行動してみよう」という気持ちが込められていたように感じられました。
♪The Phantom of the Opera
♪The Music of the Night
♪ありのままで
投稿日:2019.12.03
♪とびら開けて(『アナと雪の女王』より) 9年生の「学校での休み時間」のような楽しく明るい雰囲気で、キラキラまぶしい青春を感じるようでした。ディズニーの映画を見た方はご存知だと思いますが、歌詞に則り、最後は男性がプロポーズ!……しかし、見事に振られてその場に倒れ、救急隊によって搬送されていったのでした。(残念!) ほほえましい掛け合いをこのようにやってのけることができるのも、この学年の魅力かなと思います。 ♪ダンシング・クイーン (『マンマ・ミーア!』より) ABBAの楽曲で構成されたミュージカルからのナンバー。冒頭から会場の手拍子も加わり、ノリに乗って楽しく踊りました。途中からは周囲の声に迎えられたダンサー6人がフロントに登場し、一層の盛り上がりを見せます。が……あれ、一人だけ違うダンスをしているような…? 終始、キレのあるダンスで元気よく明るく歌い踊り、最も9年生の「らしさ」が出ていました。 ♪One Day More(『レ・ミゼラブル』より) MCの言葉どおり「努力と絆の集大成」として魂のこもった歌声は、ソロもコーラスも大変すばらしいものでした。9年間を共に過ごしてきた仲間との時間は少なくなり、楽しく幸せなときも、辛くどうしようもないときも、明日に向かう努力を惜しまない芯の強さを表現しました。 全編を通して、力強い決意を表現している歌ですが、特に後半はミュージカルの登場人物達が別々のメロディーと言葉で思いを解放します。それらが見事に重ね合わさって大合唱へとつながっていき、最後のフレーズ「♫朝が明日が 来れば」で全員の歌声が響く中、曲がまだ終わり切る前から盛大な拍手が送られました。 ♪One Day Moreを歌う9年生の後ろに現れた、青・白・赤のフランス国旗を思わせる照明は、この日、このときだけのサプライズ演出。照明担当の先生方の発案で、専門スタッフのみなさんが急遽準備して下さったものだったのです。正面を向いている9年生が直接見ることは叶いませんでしたが、後で話を聞いて随分な驚きと感動があったとのこと。 素敵な演出をありがとうございました!
♪とびら開けて「ぼくと結婚してくれ!」
♪Dancing Queen
♪One Day More
投稿日:2019.12.03
―どうか私の才能の全てを出させて下さい― ベートーヴェン (ハイリゲンシュタットの遺書) 才教生が歌う3年目の「第九」は、躍動的な指揮と7・8・9年生の張りのある合唱が大きく美しく響き、よくここまでやってくれたという発表でした。歌う部分は年々多くなり、今年は12分30秒という迫力のステージとなりました。開会式での校長の言葉を借りれば、生徒が確実に「成長を見せつけてくれた」演目です。 「第九」をドイツ語で歌うにあたって、日本語にない発音、言葉の意味を捉えることの苦労がありました。しかし、楽譜に忠実な表現を行うには至らなくても、曲の持つチカラと、そこに込められた勇気や平静、気高さを思わせる情景を、その歌声で示してくれたように思います。指揮者、四声のソリストたち、ピアノ、ティンパニ、オルガンなどの伴奏者を含め、全員がとても輝いていました。 盛り上がる終盤に、ホールの一番奥まで、また一番高いところまで届くように放たれた合唱と伴奏。指揮者の動きが止まり、清々しい余韻の緊張感が残る中、大きな拍手をいただいて今年の「第九」は終わりました。 最後まで歌いきった生徒たちは、冒頭に掲げたベートーヴェンのメッセージをまさに体現してくれたよう。ここで「第九」を歌った経験が大切にな思い出のひとつになりますように…。
投稿日:2019.12.03
今年の全校合唱曲が『その日は必ず来る』だと生徒たちに知らされたのは9月3日。さいきょう祭実行委員の紹介や挨拶が行われを全員で聞いたところからのスタートでした。メッセージ性の高い楽曲であり、テレビCMで流れているため、多くの生徒が知っていました。
お披露目の後、実行委員や演出係は合唱用にアレンジされた曲を練習するために低学年のクラスを訪問したり、パートごとの練習でまとめ役を務めたりしてきました。全校生徒もそれに応え、「やるからにはいいものを創り上げよう」と練習に励みました。
いよいよ練習の成果を発揮する本番。
この歌のコンセプト、“ENERGY FOR ALL”を心に留め、指揮者のステップに同調して体を左右に揺らし歌う生徒達の姿。全員のエネルギーをたくさんの人に届けようと手をいっぱいに伸ばし、元気いっぱいに歌う低学年と、それを支え包むような高学年の歌声が、ホールいっぱいに明るく響きました。