投稿日:2023.01.24
実行委員長挨拶 内山文楓さん
本日は第18回さいきょう祭にお越しいただきありがとうございました。お楽しみいただけたでしょうか。
私達は1ヵ月前からカウントダウンボードを作成し、練習に取り組んできました。9年生から1年生までの練習風景をつないだデザインは、今年度のスローガンを表しています。ボード上でつながれた風景が、ついにこのステージで輝きました。そこにはたくさんの努力、仲間との協力があったと思います。生徒のみなさん、感動の舞台をありがとうございました。
衣装づくりや演技のアドバイスなど、様々な面で支えて下さった先生方、保護者のみなさま、会場を提供して下さったキッセイ文化ホールスタッフの皆様に心より感謝申し上げます。
生徒会長挨拶 滝澤勇輝くん
「つなぐ」がテーマの第18回さいきょう祭を存分にお楽しみいただけたと思います。さいきょう祭は年に一度の思い出であり、私にとっては9回目のそれとなりました。
私は小学校3年時の『We are Vegetables~野菜からのメッセージ~』でキャベツ隊長を演じました。長いセリフに戸惑いながらも、多くの支えをいただき成功を収めることができました。そのインパクトの影響か、今も私を「キャベツさん」と呼ぶ人がいます。生徒全員に物語があり、それは仲間へ、先生方へ、見届けて下さった皆様へとつながれています。今日味わった感動をぜひ周りの人につなげて下さい。本日はありがとうございました。
学校長講評
第18回さいきょう祭が静かに終わろうとしています。3年におよぶコロナ禍で、生徒全員が一同に会する機会もめっきり減りました。閉会式のステージ上には9年生のみですが、今ここには1年生から9年生までの子ども達がいます。一人ひとりの顔が目に浮かんできます。素敵な時間を与えてくれた子ども達に、もう一度盛大な拍手をお送りください。
私は多くを申し上げません。今、実行委員長たちが語ったことがすべてです。子ども達が心をつなげ、先輩たちからのバトンをみんなの力でつなげ、一人ひとりが輝いていた一瞬一瞬を、しっかりと未来につなげていってくれると、私は確信しています。
開催にあたり、様々な方からご支援いただきました。皆様の力あっての、本日のさいきょう祭です。才教学園が誇る9年生とともに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
投稿日:2023.01.24
ベートーヴェンが作曲した不滅の交響曲、『第九』。コロナ以前は7~9年生が「さいきょう祭の新たな伝統」として歌い継いできました。最後に歌われたのは、今年の9年生が6年生のときだったので、彼らがステージで歌うのは初めてのことです。「来年は自分たちも歌えるんだ」という思いを断ち切られたかたちになってしまいましたが、それまで耳にした先輩たちの力強い歌声を目指そう、『第九』を復活させようと、学年一丸となって練習に励んできました。
かつてはオルガンや打楽器など、多くの楽器による演奏と共にお届けしていましたが、今年はピアノの連弾というシンプルな伴奏。冒頭のバスソロから合唱。バスとテノールのソリストによる歌声に、アルト、ソプラノの女声の華やかさも加わり、再び全体合唱へと盛り上がっていきました。テノールソロで「兄弟よ、太陽が空を行進していくように進め! 英雄のように、勝利に向かって」と歌っているところに呼応する勇壮な男声合唱。間奏の間も微動だにしない9年生の、緊張感をまとったその堂々たる立ち姿。
クライマックス部分の歌詞は、「何百万もの人々よ、ともに称え合おう! すべての世界に祝福を。父なる神はあの星空の上に住んでいるに違いないのだ」。
36人とは思えない素晴らしい合唱は歯がゆい現状を一掃してくれるように晴れやかで、さいきょう祭のフィナーレにふさわしいパワフルな歌声の余韻にもう少し浸っていたかった...そのような声も、来場された方から多く寄せられました。
9年生のみなさん、3年ぶりに見事な『第九』を復活させてくれてありがとうございました。
投稿日:2023.01.24
毎年当たり前のように行われていた松本市の卒業音楽会も形式が変わったり中止になったりと落ち着かない中、今年の6年生が練習を進めてきたのが『imagine』の合唱でした。
ここでは日本語の歌詞(意訳)を載せていますが、6年生が実際に行ったのは英語詞での歌唱。詞の意味を調べて意図を汲み取り、温かな世界観が現在も色褪せないのはなぜか、そのようなことにも思いを馳せたのかもしれません。学校で勉強できること、さいきょう祭が開催できること・・・こうしたことも、当たり前にできるわけではなくなってしまいました。
この曲が発表されたのは半世紀以上前のこと。歌詞には、作者の悲しみや絶望といった思いを感じ取れるところがありますが、6年生の透き通った歌声は、聞く人の中にある想像力の余白を押し広げていくような清々しさに満ちていました。
天国なんてない 足元には地獄なんてない
私達の上にはただ空がある
殺す理由はない 死ぬ理由も宗教もない
みんなが平和に生きていると想像してみて
人は私のことを夢想家だと言うかもしれない
でも、私は一人ではない
いつかみんなが、きっと世界が、ひとつになる
投稿日:2023.01.24
8年生は、ジブリの長編アニメ『千と千尋の神隠し』を舞台アレンジで披露しました。物語の内容はここで触れるまでもありませんが、必要なシーンとセリフを厳選し、限られた時間の中で意味のある作品作りができたことは、8年生の努力にほかなりません。
千尋一家が迷い込んだ異世界で油屋を仕切る湯婆婆、カエルやナメクジが姿を変えた従業員、体を癒すために訪れる八百万の神々・・・と、作品に登場するのは「人間ではないもの」ばかり。ボイラー室で働き通しの釜爺や湯婆婆に仕える頭(かしら)、龍になったハクなど、特異なキャラクターには様々な仕掛けを駆使してその姿を表現。泥まみれのオクサレ様がきれいな川の神様になって去っていくシーンや、欲のために大きくなったカオナシがカエルを飲み込むシーンも、試行錯誤を繰り返しながら作り上げてきたもので、その動きは黒子の活躍もあって実に「生き生き」としていました。
早い段階で行われたオーディションを経て決定した配役は、一部がダブルキャストであり、また、1人が複数の役を担うものでもありました。オケピットでは楽隊が少人数で入れ代わり立ち代わり様々な楽器を演奏したり、タイミングを合わせて効果音を出したり忙しなく動き、ステージを支えていました。
全員がステージに上がってのカーテンコール。晴れ晴れとした表情は、まるで「見事にやり切った」と言っているかのようで、我々は8年生の様々な『才』を目の当たりにすることができました。
投稿日:2023.01.24
不死身で元気、怖いもの知らずの暴れん坊...その気質が災いして、長い間、岩に閉じ込められていた孫悟空。近くを通りがかった三蔵法師にも、「お願いだから助けてくれ」と生意気に頼み込むありさまです。三蔵法師の慈悲に触れ、冗談で人を笑わすお茶目な馬たちに助けられ、悟空は500年ぶりに体の自由を取り戻します。猪八戒、沙悟浄を相次いで仲間に加え、ありがたい経典をいただきに天竺へと旅を続ける一行。行く手には妖怪変化の類や荒ぶる川など様々な困難が次々と現れますが、知恵を絞り、力を合わせ、それらを乗り越えていく悟空たち。金角と銀角の呼びかけに応じてひょうたんに吸い込まれてしまったときには、悟空の機転で難を脱し、逆に金角たちをひょうたんの中へ閉じ込めることに成功。
しかし、最後に待ち受けていたのは、最大の敵である羅刹女でした。かつては悟空と親友だった牛魔王を言葉巧みに操って戦わせます。自分が騙されていたと知った牛魔王でしたが、悟空との戦いの末に過去の誤解は解け、友情を確かめ合いました。
物語も佳境に入り、天竺にたどり着いた一行でしたが・・・授かった経典はどれも白紙。沙悟浄のアイデアで「あぶり出し」などを試みるも、それで浮かび上がるものもありません。天女は、「本当に大切なことは目に見えない。旅を通して得たものこそ尊いのだ」と説明します。それは仲間への思いやりであり、勇気であり、感謝といったもの。嬉々として歌ったフィナーレの歌詞に6年生のそうした思いが詰め込まれていました。
場面転換が多い中国の古いお話を、ユーモアたっぷりに、そして元気に演じ切りました。ひとくせも、ときにふたくせもある魅力的なキャラクターにマッチした衣装に、細部にいたるまでこだわって作った小道具・大道具。6年生のチームプレーが見事に花開いた、これも才教学園ならではの演目でした。
投稿日:2023.01.24
12歳、13歳のキラキラした感じと青春をぎゅっと詰め込んだような、7年生の軽やかで力強いパフォーマンス。それは聴覚から、また視覚から、7年生の想いを伝えるものに仕上がった発表でした。創作ダンスは選曲から自分たちで行ってきたもので、赤・黄・青・緑それぞれグループが「個性」豊かに自分たちの思いを昇華させることがで来たのではないかと思います。
使用した楽曲は、赤:『第六感』(Reol)、黄:『麻痺』(yama)、青:『スパークル』(RADWIMPS)、緑:『三原色』(YOASOBI)です。それぞれの色が持つイメージ、楽曲が与える世界観、そして細部にまでこだわってきたダンスの躍動感は、客席をすっかり巻き込んでいました。
全員がステージに立った最後の『ダンスホール』(Mrs. GREEN APPLE)は、7年生の一体感、まさに「ひとつ」になっていたことを物語り、「大丈夫」と繰り返される歌詞を聴いているうちに、不安も吹き飛んでしまいそうな感覚になりました。
投稿日:2023.01.24
感動を生む合唱を披露してくれた5年生。
『旅立ちの時』の歌詞に登場する「夢をつかむ者、花を咲かせる者」とは、これからを生きていく僕たち、私たちです―。
鑑賞の余韻の中で、5年生がこのように宣言したと思われた方もいらっしゃるのでないでしょうか。長野県出身の久石譲さんが作ったこの曲には元々歌詞がなかったそうです。詩人・歌手であるドリアン助川さんが感動して歌詞をつけたもので、20年以上前に開催された長野パラリンピックのテーマソングになりました。久しぶりにこのメロディを耳にした方もいるかもしれません。あの頃はアスリートの応援ソングとしてたびたび聴かれたものですが、悲しいニュースが相次ぎ、すっきりしない状況が長引く現在の状況においては、優しく、そして力強く背中を押してくれているように思えます。これからも希望を持ち続け、様々なことが好転していくことを願います。胸にはお手製の小さな花を飾り、背景に映し出されたぬくもりある映像も自分たちで作ったもの。指揮を担当した生徒の、緩急ある振りもすばらしかったです。
『フィンランディア』は、フィンランド第2の国歌と称される有名曲。曲が作られた背景やシベリウスについては深く触れませんが、教師から作曲家に転身した彼がこの曲に込めた一番のテーマは愛国心。「苦しみや不幸に立ち向かい打ち勝とう。未来は明るいと信じ、希望を持とう」という強い意志が存在しているのだそう。
これもさいきょう祭ならではのプログラムと誇れるのは、劇や歌と並んでクラシックの大曲をこのように立派なホールで演奏できる機会があるということ。小学生で扱える楽器に限りはありますが、譜面なしで長い曲の演奏に挑戦した努力は、才教生として称賛に価します!
投稿日:2023.01.24
合唱部の発表、はじめは戦争と平和をテーマに作られた組曲「IN TERRA PAX~地に平和を~」の2曲目にあたる『OH MY SOLDIER』でした。歌詞を手掛けた鶴見正夫さんによれば、「これは戦争で散った世界中の無数の若者の命へのレクイエムだ」。ここでいう戦争とはベトナム戦争のこと。「ごめんなさい、お母さん」「帰らぬ命」「言葉だけが帰る」という歌詞がありますが、徴兵された兵士の思い、無事に帰国することを願う家族の思いなどを想像すると、万感胸に迫るものがあります。
『OH MY~』でのハーモニーもさることながら、ふたつ目の『夕焼け』も心が震える歌でした。高田敏子さんによる詞にはやはり平和への祈りが込められています。「世界が平和ならば、どこから見ても夕焼けはばら色に見える。夕焼けが火や血の色になど見えないように。」 実際は数行の詩ですが、戦争を体験した方だからこその悲痛さをも併せ持っているような気がします。童謡の「夕焼け小焼け」のメロディーが時々見え隠れして、なつかしさを掻き立てられました。
マスクをつけての練習が数年続く苦しい状況ではありますが、情感たっぷりでさすがの歌声で才教学園合唱部の健在ぶりを見せてくれました。
投稿日:2023.01.24
9年生と一緒のステージは、このさいきょう祭が最後となりました。グルーブ感のある『Mela!』にさわやかなラブソング『マリーゴールド』と、吹奏楽部はまず人気曲で耳を楽しませてくれました。『ミニチュアスイート』は夏のコンクールのために練習を重ねてきた1曲で、それぞれの楽器が奏でる音を大切に、お互いの音色を聴いて醸すスイート(組曲)です。楽章は序曲、祈る者、ワルツ、行進曲の4つで構成され、コンパクトな編成にもうってつけ。
コロナの影響もまだ色濃く、存分な練習ができないときもありましたが、ひたむきに音楽づくりに取り組んできた成果を存分に披露しました。
投稿日:2023.01.18
ビビッドカラーのポップな衣装で登場した4年生。ハイトーンの"Are you ready!?"という呼びかけでおなじみの『学園天国』を歌いながら、メリハリのあるダイナミックなダンスで会場を明るく盛り上げました。
ノリノリで軽快にステップを踏む4年生は、みんな弾けるような笑顔です。それはコロナ禍で欝々とした空気を吹き飛ばすような明るさとライブ感にあふれ、年齢を問わず、聴く人を最高にハッピーな気分にしてくれました。
2曲目に披露したのは、『ハナミズキ』。先ほどまで『学園天国』を歌っていた元気な4年生のイメージを180度変えてくれるもので、嬉しい驚きがありました。
タイトルにもなっているハナミズキは、春に美しい花を咲かせます。特徴として、緩やかではありますが確実に成長していくことが挙げられ、「逆境に負けない」ひたむきさも兼ね備えている木なのだそうです。この曲が生まれた背景をご存じの方も多いと思いますが、大切な人達の幸せを願うメッセージ性の高い歌詞と優しいメロディの名曲を聴かせる4年生のしっとり澄んだ歌声に、静かに頬を拭っていた方もいました。
みなさんは、どのようなことを感じられたでしょうか・・・。