投稿日:2023.01.24
合唱部の発表、はじめは戦争と平和をテーマに作られた組曲「IN TERRA PAX~地に平和を~」の2曲目にあたる『OH MY SOLDIER』でした。歌詞を手掛けた鶴見正夫さんによれば、「これは戦争で散った世界中の無数の若者の命へのレクイエムだ」。ここでいう戦争とはベトナム戦争のこと。「ごめんなさい、お母さん」「帰らぬ命」「言葉だけが帰る」という歌詞がありますが、徴兵された兵士の思い、無事に帰国することを願う家族の思いなどを想像すると、万感胸に迫るものがあります。
『OH MY~』でのハーモニーもさることながら、ふたつ目の『夕焼け』も心が震える歌でした。高田敏子さんによる詞にはやはり平和への祈りが込められています。「世界が平和ならば、どこから見ても夕焼けはばら色に見える。夕焼けが火や血の色になど見えないように。」 実際は数行の詩ですが、戦争を体験した方だからこその悲痛さをも併せ持っているような気がします。童謡の「夕焼け小焼け」のメロディーが時々見え隠れして、なつかしさを掻き立てられました。
マスクをつけての練習が数年続く苦しい状況ではありますが、情感たっぷりでさすがの歌声で才教学園合唱部の健在ぶりを見せてくれました。