
12月5日(金)、3年生が芳川消防署の見学をしました。
学級ごとに案内をしていただき、1組はまず特殊車両の説明を聞くことに。ホースや酸素ボンベ、様々な工具などがびっしり入った消防車の装備のすごさを目の当たりにしました。また、ストレッチャーの使い方の実演では、けがや病気の人を乗せても全然揺れずに動かせていたことに驚きました。
更衣室に行くと、ずらっと並ぶヘルメットと防火服に思わず「カッコイイ!」の声。
ヘルメットについている布(=しころ)は、隊員の首周りを熱から守る役割を持ち、江戸時代に火消しがかぶっていた頭巾に由来しています。そして、ズボンのすそをわざと靴の中に入れているのは、早く着装するための工夫のひとつなのだそう。
「火災などが発生した場所に1秒でも早く到着すると同時に、常に"100点満点の出動"となるよう、しっかり情報を確かめてミスのないようにすることも重要」という言葉のとおり、署内には周辺のお店などに関する膨大な資料がありました。才教学園の資料ももちろんあるそうです。加えて、「火事で出動するよりも、火事を起こさないようにすることを大切にしている」とのことでした。
冬のように乾燥する時期は火災も発生しやすいので、私たちも生活の中でできる火災予防に努めたいと思います。
芳川消防署のみなさん、今年も見学させていただきありがとうございました。
[生徒の感想]
・24時間勤務で、夜遅くでも働いているとが分かった。ぼくたちのためにいろいろなことをしてくれてありがとうという気持ちが強くなった。
・消防署の人は、みんなの安全のために、1秒を争うくらい真剣に一つひとつ取り組んでいるとわかった。
・連絡が入った時は急がないといけないが、あわてると大変なので冷静に行動することが大切だと言っていた。私たちも、パニックになった時には、安全を一番に考え、そうするようにしたい。
・消防署で働くみなさんの、人を助けたいという気持ちがとても強く、命がけで活動してくれていることがわかった。
12月2日(火)、4年生が社会科の授業の一環で長野県庁と善光寺を見学しました。
長野県庁では職員の方に庁舎内を案内していただきましたが、今年の4年生にはふたつのサプライズがありました。
ひとつ目は、知事室に入れたこと。ふたつ目は、県議会を傍聴できたことです。11月定例会会期中、この日は一般質問及び質疑が行われていました。議場内では案内の方から聞いた傍聴マナーをしっかり守り、阿部守一知事が答弁を行う姿を見ることができました。例年、人のいない議場で説明を聞いたり、知事室は近くを通るにとどまる・・・という見学内容でしたが、先生方も「校外学習の引率は何回もしていますが、すばらしい機会に恵まれました!」と話していました。
災害対策本部室などを含む県行政の中枢での学習は、生徒と先生たちの印象に強く残る経験になったようです。
天候に恵まれ、善光寺境内も気持ちよく散策できました。青空に映える重厚な善光寺本殿を参拝すると、冬の澄んだ空気がよりきりっと感じられました。
災害対策本部室でのレクチャー
善光寺・六地蔵の前で
11月、助産師の石井美恵子先生を講師にお招きし、3~9年生に性教育の授業をしていただきました。
「命の始まり」から「妊娠・出産」「性被害」など、学年によって内容は異なりますが、命の大切さ、生まれてくることの奇跡、生きていくうえでの大切なお話を聞くことができました。
5年生の授業では、平均的な出生時の赤ちゃん人形を抱っこして、産まれたばかりの赤ちゃんの大きさや重さ、首の不安定さなどを体験しました。

授業を企画した養護教諭の白木先生は、「赤ちゃんを育てることの苦労を知り、両親やまわりのひとたちが生まれたばかりの自分のお世話をしてくれたこと、惜しみない愛情を注いでくれたおかげで今の自分があること、また親への感謝の気持ちが一層大きくなったと感じたようです。この先も自他ともの命、体を大切にしてくれることを願います」と話していました。
6年生が11月28日(金)から29日(土)にかけ、防災について学ぶ特別授業を行いました。NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)の理事である宮崎猛志先生と協会に所属する学生のみなさん11人に来校いただき、災害についてさまざまなことを学ばせていただきました。授業のようすについて、学年の先生からレポートです。
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【1日目】
■日本は災害多発国 今できる対策は?
宮崎先生によると、世界で起こる自然災害の10回に1回が日本で起きているそう。最近も各地で地震発生のニュースが相次いでいますが、その地震対策として大切なのは、建物の耐震化と家具の転倒防止に注意すること。家具が倒れたり、台所の食器類が割れてケガをすると非難移動が困難になるので、備えを怠らないようにしておきたいと思いました。
発災後にIVUSAが現地入りしてボランティア活動を行うようすを動画などを見て、生徒たちはその大変さや被害の大きさを実感したようです。

■避難所はどうやって作る?
翌日の避難所設営に向けて、「乳幼児がいる家族」「車いすが必要な人がいる家族」などを想定し、8つのグループに分かれて話し合いをしました。学校の体育館が避難所になったとして、与えられたシチュエーション下の課題を整理し、限られたスペースでそれを解決する方法を考えました。各グループに入ったIVUSAの学生さんたちとの議論も盛んに、あっという間の2時間でした。
【2日目】
■避難所を設営しよう
体育館に避難者の居住スペースと共有スペースを確保して、いよいよ避難所設営です。前日の計画に基づき、各所で様々な工夫が見られました。「女性のみのグループ」の居住スペースを担当した班は、「プライバシーの確保と防犯対策のため」として、あえてカサカサと音がするように新聞紙の仕切りを作りました。共有部分の情報掲示板を担当した班は、日本語以外の言語やイラストを使う、小さい子向けにフリガナを書くなど工夫していました。

担任として、誰もが安心・安全に過ごすことのできる避難所作りを実現しようとする6年生に感心させられました。
宮崎先生、学生のみなさん、貴重な時間をありがとうございました。
◎宮崎先生より、まとめのお話
みなさんが居住スペースを作るときに意識していたことのひとつが「プライバシー」。心身の健康を考えて、プライバシーが守られること、ストレスをできるだけ軽くすることが、設営の要素になっていたはずです。高齢者が暖かく過ごせたり、手の届く範囲にものを置けるように工夫したりすることは大切な「配慮」であり、要配慮者は災害時だけでなく普段からサポートが必要なことも多い。そういう人々に優しい社会を目指す大きな流れがあることを意識した設営はすばらしいものでした。
また、普段からあってもいいし、災害時はより便利に機能する「フェーズフリー」のアイデアもたくさんありました。車いすに乗る人のために、お腹にあたる部分をカーブ状にしたトレイ。赤ちゃん2人が並ぶことができるベッド。安全のため、音が鳴るようなカーテンなどが、それにあたります。
こうした新しい防災の考えや、周囲の人に寄り添う気持ちを、ずっと大切に持っていてください。
11月27日(木)、5年生が自動車と環境問題を学ぶ出前授業、「トヨタ未来スクール・クルマまるわかり教室」がありました。
まずは、基礎知識を試させるクイズに挑戦。全問正解の生徒も複数いました。
それから、映像教材でトヨタの自動車製造ラインのようすを視聴。先週の宿泊研修で訪れたトヨタ自動車田原工場で直接見聞きしてきたばかりの5年生。「そうそう、こうだったよね」と目を見張り、依然興味津々でした。
授業中盤からは、「カー&エコゲーム」に挑戦。
一人ひとりが自動車会社の社長となって、環境に配慮しながら収益を上げるゲームに取り組みました。1回目で2,200万円の利益を出した生徒、逆に、赤字になってしまった生徒もいました。
スタッフの方から、「うまく経営していくヒントは、地球にやさしい工場であること、環境にやさしい車を開発すること、社会貢献活動の3点」と説明がありました。ゲーム内で発生するイベントについてよく考え、できるだけトラブルを回避しながらゴール目指して奮闘しました。
自動車の開発と製造、そして環境問題やSDGsとのかかわりまでじっくり学べた2時間。
スタッフのみなさまには、生徒に寄り添い、楽しい授業をしていただきありがとうございました。
11月26日(水)、7~9年の生徒を対象に、メディアリテラシー講演会を行いました。
講師に「子どもとメディア信州」の関島良治先生をお招きし、日常生活や学習にも欠かせないものとなったインターネットとの向き合い方、デジタル社会で生きていくために必要な力についてお話いただきました。
①SNSとのつきあい方
「おすすめ」される世界は「フィルターバブル」と呼ばれ、小さく狭いうえに真偽もわかりにくい。インターネットの世界は広いようで狭く、そこにはさまざまな考えがあることを知り、自分で情報を見極める力を育てよう。
②AIとのつきあい方
文章作成などに便利だが、所詮は「道具」。頼りすぎは厳禁。使うのはあくまで「自分の手」、決めるのは「自分の頭」。
③身体との向き合い方
幼い頃から長時間のデバイス使用が当たり前になっていて、ネット依存や急性内斜視など脳や身体に深刻な影響が出ている。家族とも協力して時間などの制限を設け、リアル生活を充実させよう。
小中学生でもiPadを持ち、ネットにつながる環境がすでにあたりまえ。だからこそ、その危険性と効果的な使い方を学ぶことの大切さは、学校が重要視していることのひとつです。
才教学園では、情報リテラシーに関する特別授業を3年生から行っています。メディアにより深くかかわっていく7~9年生では年2回。こうした機会を設けている理由を一人ひとりが考えてくれているものと思いますが、当事者は生徒だけではありません。ご家庭においても"正しい使い方"とはなにか、しっかり話し合い、使い方を見直す契機にしていただけたらと思います。
6年生が11月20日(木)、防災に関する出前授業を行いました。講師は東京海上日動火災保険株式会社のみなさんです。
損害保険事業で培った防災・減災等の知見に基づき、まずは「なぜ水害や土砂災害が起こるのか」、「どういった被害が起こるか」ということを説明いただきました。水害の映像などを見ながら、生徒たちは被害の大きさを感じることができたと思います。その後は、「才教学園での防災対策を考える」という内容で、より身近なできごとして話を聞いたり、生徒たち自身が課題を考えたりしました。
グループ活動で意見を出し合いながら、6年生は、避難所で必要な道具や生活品は何か、どういった避難所生活になるのか、知ることができました。
今回の出前授業で感じた課題などが、月末に予定している避難所設営体験で生かされることを願います。
東京海上日動火災保険株式会社のみなさん、大切なことをたくさん教えていただきありがとうございました。