1月5日(木)より3学期が始まりました。朝、構内歩道にうっすら積もった雪の上には、校舎に向かう大小たくさんの足跡がありました。
始業式・学校長講話はオンライン形式で行われ、式の後には12月の生徒会選挙をもって決定した新三役による挨拶がありました。9年生からの引継ぎを済ませた8年生を筆頭に、この1月から始動する令和5年生徒会組織のみなさんに、大いに期待しています。
【学校長講話】
みなさん、あけましておめでとうございます。
令和4年度3 学期始業の日を迎えました。1年間の成長を結果として示さなければいけないということを念頭に、この学期をスタートさせましょう。
この年末年始は厳しい行動制限もなく、いろいろな思い出を作ることができたと思います。テレビでは社会情勢、国際情勢、政治経済、スポーツといった分野で1年を振り返る特番が多く放送されていました。
中でも感銘を受けたのが、茅野市出身のスピードスケート選手で2022年10月に現役を引退した小平奈緒さんの足跡を追った番組です。すばらしい業績は言うまでもなく、2018年平昌五輪で日本女子スピードスケート史上初の金メダルを獲得したほか、数々の世界記録やワールドカップ連勝記録を樹立した小平さん。番組の最後に司会者から、「スケート競技から離れ、どんなことを大切にして生活していきたいか」と問われ、次のように答えていました。
『これからも様々な人と会い、様々な経験をすると思う。その中でいろんなことを経験し、"知る"ことを楽しんでいきたい』
この「"知る"を楽しむ」というのがすてきだなと思いました。
学生・生徒であるみなさんには、学ぶということを本分に、日々新な出会いがあり、日々新たな学びがあり、日々新たな発見があります。ぜひそれを楽しんで吸収する姿勢を忘れないでください。学びの中で"知る"を楽しむこと、その積み重ねが、最終的に本校の目標「学ぶ喜びを知る」ことにつながっていくはずです。
挨拶、言葉遣い、先生方の話を聞く姿勢といったものは、学びの基本です。これらができていないところに深い学びはありません。みなさんには今一度、自らの生活を見直し、学びを深め、"知る"を楽しみ、学ぶ喜びをしっかり体感してほしいと思います。
9年生はいよいよ高校受験本番です。みなさんが最大限の努力をしてきたことは、先生方を含め多くの人が知っています。素晴らしい結果を出せるよう一丸となって向かう姿を、後輩たちに見せてください。
【生徒会新三役挨拶】
会長 国広紅二さん
「私は、生徒の意見を尊重し、生徒同士がよい関係を築ける環境を作ります。まずは副会長、書記の2人と協力し、先輩方から学んだことを生かして積極的に生徒会運営をしていきたいと思います。よろしくお願いします。」
副会長 田中 壱くん
「学校や生徒会の課題を把握し、自分のできることを着実にひとつひとつ進めていきたいと思います。」
書記 林 美怜奈さん
「会長、副会長をしっかり支え、学校をよりよくできるよう精一杯頑張ります。」
生徒は落ち着いた様子でオンライン始業式に臨みました(上:1年生の教室)
新三役(左から)書記・林さん、会長・国広さん、副会長・田中くん
12月、8・9年生間で行われた生徒会引継ぎ会の様子
12月16日(金)は2学期の最終登校日でした。朝の会を終えると、まずは全校で大掃除。窓の桟に溜まった土ぼこりをかき出したり、教室の据置ロッカーで隠れていた部分も雑巾がけをしたりと、普段の掃除で行き届いていなかったところまで生徒たちはぴかぴかにしていました。週明けから始まる校内冬期講習、そして3学期に自分たちが戻ってきたときに気持ちよく使える教室になったと思います。
【学校長講話】
夏、秋、冬と3シーズンに渡った長い2学期。コロナの影響も心配される中で、さいきょう祭をはじめほとんどの行事を行えたこと、一度も休校にならず今日を迎えられたことを、とても嬉しく思います。ご家族や先生の協力のみならず、感染対策をしつつ常に全力で日々を過ごしてきた生徒のみなさんのおかげです。
さて、冬休みの間にみなさんにしてほしいことがあります。
まずは今学期に学んだこと、感じたこと、考えたことをしっかりと振り返ること。「結果・成果を出す」ことが求められる3学期に向けて準備を進めましょう。
そして年末年始をまたぐこの休み中に、新たな夢や目標を明確にしましょう。そうしたら、計画を立てて実行すること。何度くじけても、挫折しても、成果を掴み成功を収めたときに、人は本当の意味での喜びを感じることができます。そのためにも、自分の夢や目標を明確にすることが一番大切です。
最後に、江戸時代の終わりに活躍し、多くの人に影響を与えた教育者、思想家の吉田松陰の言葉を紹介します。
夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。
来年1月5日は、元気な姿でこの学び舎に戻ってきてください。
生徒のみなさん、ご家族のみなさん、よいお年をお迎えください。
大掃除
配信形式の終業式(上:4年生、下:9年生)
担任から通知票を受け取る生徒(4年生)
信濃毎日新聞社他が主催する第23回長野県こども新聞コンクールに入賞した生徒2名への賞状伝達式が、12月7日(水)に行われました。
【審査結果・表彰の詳細】
◆第23回長野県こども新聞コンクール
山野湊太くん(2年)1・2年の部 優秀賞
「ぼくの街に住むホタル新聞」
◆同 中信木曽地区大会
奥田嘉彦くん(5年)5・6年の部 努力賞
「台湾朝市新聞」
本選優秀賞の山野くんに、伝達式の後で話を聞きました。
「もともと昆虫が好きで、ホタルは光るからもっと好き」という山野くんの記事は、松本市内の公園に生息するホタルについて調べたもの。紙面には、現地に自ら足を運んで撮影した写真をちりばめ、『庄内ホタルと水辺の会』で会った信州大学の藤山教授に取材してきたことなどが書かれていて、世界ではどんどん生き物が減っているという現実を目の当たりにし、「見かけることが少なくなってきているけれど、ホタルが住める自然を残したい」と結んでいます。
「誰かに聞いてみようと思っても、実際にそうする人は少ないかもしれない。そうした中で、山野くんは抜群の行動力の持ち主」と巣山教頭も絶賛。同コンクールへ次年度以降の応募にも意欲的で、本人の中では次のテーマもすでに決まっているのだとか。
賞状を手渡した小松校長は、信毎メディアガーデン(松本市)で展示されていた実物も見てきたそうです。「自分で調べ感じたことなどを自分の言葉で誰かに伝えることは、これから生きていく上で必要な力。こうした力に更に磨きをかけ、読む人に感動を与えて」と激励しました。
奇しくも山野くんと奥田くんは、昨年同時期にこのコンクールで地区入賞。2年連続の受賞、おめでとうございます。
今年の受賞作品は11月11日付の新聞紙面で紹介されましたが、コンクール特設ページからも見ることができます。
(12/10訂正)奥田くんの所属学年、表彰部門の学年区分に誤りがありましたので、訂正しました。
(正)学年:5年 部門:5・6年
(誤)学年:4年 部門:3・4年
(左から)小松校長、山野くん、奥田くん、巣山教頭 ※撮影時のみマスクを外しています
担任(奥の2名)も見守った伝達式。和やかに談笑する場面も。
11月末、4年生が社会科見学で長野市へ行ってきました。
県庁では、議会棟にある県警本部の通信指令課と議場を見学させていただきました。
通信指令課では警察官が24時間体制で勤務にあたり、常に事故や事件の発生に備えています。見学の最中にも110番通報を知らせるランプに気づき、「あ、ついた!」と声をあげていた4年生。
議場では傍聴席に座って担当者の方から説明を受けました。通常、議会は年に4回が開かれること、議会でどのような話し合いが行われるかということなどを、まさに「県政の中心地」で学習することができました。知事の座る椅子がひときわ大きかったことも、子どもたちの関心を引いたようです。見学当日の午後には議会が開かれるということで、報道席で撮影等の準備を進めるマスコミ関係者の姿もありました。
どちらも普段はなかなか目にすることができない場所であり、資料写真で見るのとは違う、本物の空気感を掴むことができました。
県庁を後にして向かった善光寺では、山門に掲げられている額の文字に隠された秘密=5羽の鳩を確認。無病息災、病気平癒にご利益があるとされる大香炉の煙を浴びて本堂でお参りをしました。短時間ではありましたが、地元長野県にある全国有数の名所・善光寺で、日常とは少し違う空気に触れることができました。
生徒会・体育委員会主催の「スポーツマッチ」が、11月の終わりに行われました。体を動かし体力向上を図ることが目的のひとつです。また、一方で、運動能力に関わらず誰もが楽しめる「ゆるスポーツ」の紹介と体験もテーマに含まれていました。
5年生から9年生まで、学年別に授業1時間分が割り当てられ、生徒たちは気ぜわしい学期末に穏やかな時間を過ごすことができたようです。
今回の企画で紹介されたいくつかの「ゆるスポーツ」の中には、魚のブリを模したぬいぐるみを脇にはさみ、ハンドボールのルールで行う「ハンぎょボール」という競技がありました。
必須アイテムとなる魚は体育委員のお手製、ルールはドッジボール寄りにアレンジして行われました。振りかぶって投げようとするのですが、思うように腕を動かせないため、あらぬ方向にボールが飛んで行ったり、中々人に当てることができなかったりと、苦戦する姿も見られました。時折、速く的確なボールを投げて相手をアウトにできたときには歓声を上げ、みんな笑顔で参加していました。
脇にはさんでいた「魚」がこちら↑
さいころの出目で走る距離が変わるリレー競技。チーム対抗なので、大きい目が出るとちょっと悔しそうに全力疾走。
5年生と7年生を対象とした「薬物乱用防止教室」を12月1日(木)に実施しました。薬剤師の高田弘子先生を講師に迎え、喫煙、飲酒、危険ドラッグ等が体に及ぼす様々な害についてお話しいただきました。
成長期を迎えた頃から10代、20代と若いうちに喫煙や飲酒等を始めてしまうと、それらの依存性・常習性の強さから「なくてはならないもの」になってしまう可能性があります。タバコやお酒のおかげで一定のストレス等から解放されることはあるかもしれませんが、長く続ければ、「脳が縮んで認知機能の低下につながったり、発がんリスクが非常に高くなったりと、いい影響は1つもない」と髙田先生。危険ドラッグや麻薬などについても、興味本位で安易に手を出してしまうと人生が台無しになるということを、丁寧に説いてくださいました。
また、市販の頭痛鎮痛剤や風邪薬も、予防等で服用することが多くなれば、それは「薬物乱用」と位置付けられるそうです。薬が毒になってしまっては本末転倒。用法・容量を守って正しく服用することが大切です。
タバコ、お酒、危険ドラッグなどに自分から近づかず、もし勧められてもためらいなく「No」と断れる人になりましょう。
学校薬剤師の高田先生
3年生から9年生までを対象にした性教育授業がこの11月に行われました。
日にちと時間を分けた講座、各回で講師を務めてくださったのは、助産師の石井美恵子先生です。内容も学年によって異なり、性の多様性、思春期を迎える心とからだのようす、命の大切さなどについて、スライドを交えながらわかりやすくお話いただきました。
石井先生、ありがとうございました。
〈生徒の感想から〉
■2年生のときに「自分の生い立ち」について発表したけれど、それは自分が生まれてからの話でした。命が始まってから、1か月、4か月・・・お母さんのお腹の中にいるときのことは全然知りませんでした。石井先生から、お腹の中でどんな生活をしていたのか、どんな風に食事をしていたのか、1か月でどのくらい大きくなっていたのか、お母さんのどこから産まれてきたのかを教えてもらえてよかったです。(3年生)
■今回の授業を受けて、「感情の波が大きくなる」ことは変なことではないと分かり安心しました。以前に比べ、いざというときに不安になったり足が竦んだりするようになったりと、心が弱くなったと思っていましたが、それは別に弱くなったわけではないと知り、気持ちがとても楽になりました。(7年生)
■デートDVについて教えていただきました。メール系のアプリや日常生活を送る上で、付き合っている・付き合っていないに関わらず、周囲に配慮する必要がある内容だと思いました。交際以前に、家族や友人に対して倫理や道徳に基づいた関わり方を大切にするべきだと思いました。(8年生)
多岐にわたるテーマをわかりやすく説明してくださった石井先生(11月21日、9年生の授業から)
4年生の恒例行事となった「長野県フェスティバル」。社会科の授業を通じ、自分たちが暮らす長野県のことについて学んだ生徒たちが11月19日(土)、保護者と3年生を前に長野県の新しい特産物や観光プランを発表しました。
3~4人のグループで、お客さんを入れ替えながら繰り返し発表に臨んだ4年生。才教ダイアリーでも担任が触れていますが、「自分が紹介したい場所を実際に訪れ、記録となる写真を撮ってくる」というミッションも完遂。現地の風景や、名物を笑顔でほおばる様子などがモニターに映し出されると、「おいしそう!」「ぼくも食べたくなってきた」とうらやましがる3年生の声が聞こえ、なんとも微笑ましい瞬間でした。
また、タブレットで作成したスライド、縄文時代の住居を模したわら葺きのセットなどは渾身の出来映え。保護者のみなさんからは感嘆の声が聞こえました。発表が終わった後、保護者から声をかけられて質問に答えていた生徒もおり、「一方的に伝えて終わり」ではなく、ここが生きたコミュニケーションの場であるのだなということも印象的でした。
タブレットの活用やプレゼンテーションの仕方は随所に工夫がみられ、STEAM教育に関わる学びとして生徒自ら作り上げた「長野県フェスティバル」は、大成功に終わりました。
4年生のみなさん、お疲れ様でした。
保護者のみなさん、ご来場ありがとうございました。
どのブースも活気ある発表
壁新聞もずらり
5年生は、「トヨタ技術産業記念館」の見学、STEAM授業「自動運転の実現」と自動車に関連する学習を進めてきました。
11月17日(木)に行われたトヨタ未来スクールでは、環境と自動車産業の関わりを学ぶことを目的にクイズやゲームで理解を深めました。中でも、子どもたちがひときわ夢中で取り組んでいたのが、iPadを用いて個別に行う「カーアンドエコゲーム」です。自動車会社の経営者として製品開発と環境のバランスを取りながら高利益を目指すものなのですが、このゲームを通じて、環境に配慮した設備投資や投資による電気自動車の開発、車を作る工程で大量にエネルギーを使うことなどを知りました。
「社長」となった生徒たちからは「環境設備と社会貢献がパーフェクトです!」「利益が2000万円になりました!」と報告が相次ぎ、楽しみながら学習することができました。
ご指導いただいたトヨタ自動車のみなさん、ありがとうございました。
来たる3学期のプレゼンテーションコンテストは、学年で扱うテーマが「未来の車」となる予定です。今回の学びをもとに、「国の特徴に合わせた自動車」「SDGs(持続可能な開発目標)に合わせた自動車」「人々の生活をより豊かにする自動車」などワクワクする発表にしてくれることでしょう。
三択クイズもありました
カーアンドエコゲームの真っ最中
6年生がSTEAM授業の一環として11月18日(金)、松本市内にある『道の駅今井恵みの里』へ行きました。目的は、「保存食づくり」のためのリンゴ狩りと、その活動を通じて「食材に対するありがたみ」を学ぶことです。
"駅長"さんから、品種についての説明や収穫の仕方などを丁寧に説明いただいた後は、いよいよリンゴの収穫です。子どもたちは「より良い」リンゴを求めて、正味三十分間、果樹園の中を歩き回りました。
その後に向かったのは、「保存食製作工場」です。工場に近づくにつれ、果実の甘い匂いが濃く漂ってきて、子どもたちの興味関心はぐんぐん高まっていきました。工場の中では、果物が加工される様子を食い入るように見ていました。
今井恵みの里のみなさん、お世話になりありがとうございました。次のステップ、保存食づくりへの挑戦でもご協力いただきますが、よろしくお願いします。
帰校時、自分が収穫した5つのリンゴを宝物のように抱いていた6年生。そのような姿から、「食材に対するありがたみ」を得ることができたように思われます。担任の先生は、今後予定している保存食づくりも見据え、「初の試みなのでうまくいくかどうかは未知数・・・ですが、皆で力を合わせて、良い結果で締めくくりたい」と話していました。
収穫時期を迎えたリンゴ、どれを選んでもおいしそうです。
こちらで作っている商品のひとつ、リンゴのドライチップス
リンゴを手に集合写真(撮影時のみマスクを外しています)