8月31日(木)、避難訓練を行いました。生徒へは事前に詳細を公表せず、抜き打ちでの実施でした。
13時15分、非常放送で震度6強の地震発生を知らせるアナウンスが。室内にいた生徒たちは、机の下に入るなどして頭部を守る姿勢をとりました。昼休み中ということで、外遊びを楽しんでいた生徒たちも、使っていたボールやフラフープをその場に投げ出し、駆け付けた先生の声がけで校庭中央に集まって身を屈めました。
ほどなく「揺れが収まった。全員校庭に避難」と教頭先生から校内放送が入りました。耳をすませ、指示を聞き逃さないように集中する生徒と教職員。移動が始まると、高学年の生徒は低学年の動きに配慮しつつ、急いで1階を目指しました。生徒の居場所もばらばらという状況のなか、先生たちも各フロア、特別教室やトイレなど、声をかけながら迅速な見回りと誘導にあたりました。
校庭に出た後は、校舎からなるべく離れたところに整列。緊迫した状況下で、一人ひとりが取るべき行動を体得していることが感じられました。
4月の終わりに行ったシェイクアウト訓練では、地震による被害を最小限に抑えるために大切なこととして、そのときに・その場で身を守る行動をとること、具体的には①姿勢を低く②頭を守り③動かない ということを学びました。こうした訓練内容が、まずは「自助」、つまり自分で考え、判断し、行動できることにつながります。
《危機回避担当の先生から》
初の抜き打ち避難訓練でしたが、緊張感をもって取り組むことができていました。今までの訓練がしっかり生かされていると感じます。
実際に災害が起きた時、今回のように全員が無事であることが一番ですが、もしかすると、校内でケガ人が出てしまう場合も考えられます。校庭が液状化してしまうことだって考えられます。様々な場面を想定した訓練をこれからも設定し、どのような状況であっても冷静に落ち着いて行動できるよう、児童生徒はもちろん教職員の防災への意識を高めていきます。
「地震発生!」とっさに身を守る姿勢を取った1年生
校庭で遊んでいた生徒も多数。駆け出してきた生徒が次々と合流する。
すばやい整列と点呼。担任は在籍人数と当日の出席者数を教頭に報告した。
Ⅰ期生(1~4年生)のファーストステップ会が8月30日(水)に行われ、4年生のステップリーダーから、2学期の目標が発表されました。
2学期の目標は勉強・学校生活・行事と3つの観点から立てられ、「学校生活」の面では、挨拶や返事の仕方、姿勢や身だしなみを4年生が実演。良い例と悪い例を順にプレゼンして比較し、下の学年の生徒に、どこがよくないかを問う場面がありました。
また、10月末のさいきょう祭に向けて、「一人ひとりが努力するとともに、仲間と協力してよいステージにしよう」との呼びかけもありました。
20分ほどの全体会が終わった後、巣山教頭は4年生に対し、「全体会が静かに始められたのは、先に待っていた4年生の整然とした姿があったから。学校の中で上級生が手本となり、正しい行動を見せることはとても大切。今日はみなさんのカラーが反映された良い会でした」と労いました。
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学期の始めと終わりなど定期的に開催しているファーストステップ会。今回のように目標の確認・振り返りをするほか、1年生の歓迎会(4月)、七夕会(7月)、クリスマス会(12月)といった楽しい企画も予定しています。
返事の手本:右手をまっすぐ挙げ、大きな声で「はい!」
2学期の目標を4年生が発表。聞く姿勢も◎。
7月22日、第63回長野県吹奏楽コンクール中学校の部中信地区大会(B編成の部)が行われました。
才教学園吹奏楽部は、部員9名と少人数のバンドですが、日頃から「心のメトロノームを感じる」「音程を気にする、そろえる」ことを大切にして、練習しています。大会当日も、その点を意識して演奏することができました。
結果は銅賞。小学生が含まれるバンドですが、中学生の大会で大変健闘したと思います。他の学校のレベルの高い演奏を聴くことができた1日でもあり、今後の練習や理想とする演奏の参考になりました。
当日はお忙しい中、保護者の皆様や先生方にも応援に駆けつけていただき、ありがとうございました。
今回の大会での経験を大切にし、2学期に控えているさいきょう祭などに向けて、演奏に磨きをかけていきたいと思います。
吹奏楽部顧問
〈大会情報・結果〉
第63回長野県吹奏楽コンクール
令和5年7月22日(土) キッセイ文化ホール
中学校の部中信地区大会B編成の部 銅賞
櫛田胅之扶作曲「風のファンタジーより Ⅱ.風のワルツ Ⅲ.風まかせ Ⅳ.風に向かって」
【バス会】
2学期の始まりとともに、生徒の登下校も再開。交通事故等の危険が高まる時期でもあり、教頭、登下校指導担当の先生からも大切な話がありました。
《教頭先生より》
「才教7つの基本方針」の2つ目に、「礼節を重んじ、人の心を慮ること」とあります。いろいろな場面で、自分より相手のことを考えられる人になってください。
もし、スクールバスで運転手さんが懸命に安全な運行に努めているときに、後ろで喧嘩が起きたり、大きな声が聞こえたりしたらどうでしょうか。集中できなくなるかもしれません。
あるいは、電車など公共の乗り物に乗っているときなど、一部の大人でもマナーを守れていない人を見かけることもあるでしょう。そういう人を目の前にして、みなさんが「自分もマナーやルールを守らなくてもいいんじゃないか」という気持ちになっているとしたら、大変悲しいことです。本校に通う生徒としての自覚を持ち、同じことはしないようにしましょう。
また、挨拶や返事ができない生徒に、それが「子どもだから仕方ない」とは言えません。
みなさんには、礼節を重んじること、相手のことをわかること、そこに立ち返ってほしいです。
《登下校指導担当より》
「908」という数字が表すものは何か、わかりますか。
これは、過去5年間で登下校中に亡くなった小学生の人数です。決して少ない数ではありません。本校でも、そして他の学校でも、そういう人を1人も出したくないという気持ちで、バス会を開きます。
登下校時に気をつけてほしいことについて、保護者の方、バスの運転手のみなさん、先生方から大切な意見がたくさん寄せられていますので、自分ごととして、状況や環境を見直す機会としてください。
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始業式・バス会が終了したあとは、学級・学年ごとに2・3時間目を過ごしました。校長講話の内容を振りかえったり、課題を提出したりと忙しない中にも、学校で友達や先生とあって話せることを喜んでいました。あるクラスでは、夏休みにしたことや行った場所を発表していました。水族館、バーベキュー、海水浴など、それぞれにとても楽しい夏休みを過ごしたようです。
保護者の皆様、関係者の皆様、2学期もどうぞよろしくお願いいたします。
「夏休みに海へ行った人は?」たくさんの手が挙がりました(3年生)
先生からの黒板メッセージもさまざま
2学期最初の集合写真(1年生)
令和5年度2学期の初日となった8月21日。学校は朝から子どもたちの笑顔にあふれ、にぎやかな声が飛び交いました。今年度より始業日は土曜日課となり、生徒は午前中だけの登校です。
対面形式で行われた始業式では、夏期休業中に行われた大会等の表彰に続き、小松校長からの講話とバス会がありました。
(大会の結果報告等は後日掲載します)
【学校長講話】
30日間にわたる夏休みが終わり、みなさんと再会できて嬉しいです。
夏、秋、冬と、三つのシーズンにまたがる2学期。2ヶ月後にはさいきょう祭もあります。行事で忙しくなりますが、1人1人が自分に与えられた役割をしっかりと考え、力を合わせ、すばらしい時間を過ごせるように頑張りましょう。
私は、夏休みの間に大好きな読書をしようと思い、書店で数冊の本を購入しました。その中の1冊が「スマホより読書 本屋を守れ」というものです。著者の藤原正彦さんは、有名な数学者であり、諏訪出身の作家で日本の山岳小説の礎を築いた新田次郎の息子さんです。その藤原さんの「スマホより~」にもありますが、言うまでもなく、読書は小中学生にとって大切なことです。
みなさんが身につけられるものは、なんといっても「知識」。学校の授業で学べる知識に加え、読書によって積み重ねてブラッシュアップされていくものもあります。知識は本を読むことでたくさん得ることができます。「今はインターネットでも知識が身につくと思う」と言う人もいるかもしれませんが、インターネット上にあるものは、そのほとんどが「情報」です。「知識」とはたくさんの「情報」を分析し推論し、正しく得られた結果です。
また、読書は、時間的にも空間的にも限られた中で、私たちに様々な体験を与えてくれるものでもあります。例えば、小説やドキュメントから直接できない体験を読んで知ることもできますね。
読書によって知識が積み重なり、自分の感性や情緒力が育っていく。そこに、自分の経験や思考が混ざり合って、初めてそれが教養と呼ばれるものになります。以前、私に「教養無きを恥じなさい」と教えてくださった方がいました。教養は、人間関係を育むためにも大切なもの。だから、みなさんにはとにかく多くの本を読んで教養を身につけてほしいと思います。
みなさんは、学校で毎朝行っている読書の時間を大切にしていますか。学校で行うことに無駄はひとつもありません。読書の意義をよく考え、心静かに1日を始めましょう。夏が過ぎれば、「読書の秋」もやってきます。読書や学校での体験を通じ、教養を磨き上げていってください。
賞状伝達(吹奏楽部)
読書の大切さと知識について話す校長
本校の先生たちが行うことのひとつに、図書の団体貸出があります。学校の図書館、教室、学童室で生徒たちがより多くの本に触れられるようにと、長期休業期間に一部図書の入れ替えをしています。
この夏も、図書室司書の先生を中心に、松本市立図書館から130冊ほどの本をお借りしてきました。
図書室司書の江原先生は、「本を選ぶ時は、子どもたちが楽しめるような本を選んだりしています。人気の本、あるいは時代に合わせた本を探し、先生たちにすすめることも」と話していました。
放課後に1・2年生が利用する学童室を担当している吉田先生は、前もって、子どもたちにアンケートを取り、読みたい本を書いてもらい、図書選定の参考にしているのだとか。人気があるのは、まちがいさがし、迷路、なぞなぞといった本。視覚でもたくさん楽しめる図書を揃えることが多いそうです。
「学期ごとの行事や、授業内容に合ったものを借りるようにしている」というのは、1年担当の原先生。1学期は絵本や大きなイラストが目を引く児童書が中心だったそうですが、「徐々に長い文を読めるようになってきたので、今回は文字が多めのお話も借りてみました」と話しています。
松本市中央図書館のみなさん、いつもありがとうございます。お借りしたたくさんの本は、大切に読ませていただきます。
終業式の翌日から、8日間の校内夏期講習会を行っています。
6~8年生では、難解な問題に挑戦し思考力・判断力・表現力等を養う「発展」コースと、基本事項についての理解を深めながら既習内容の知識の定着を図る「標準」コースを設けています。
9年生は5教科のテーマ別授業を選択し、高校入試を見据えた演習と解説が中心の講義を受講中です。例えば数学1教科でも、数式、関数、図形と分野別に特化した3講座があり、生徒はそれぞれ自分に適した講座で学んでいます。
受講している生徒のみなさんの中には、1日5時間の講習により、規則正しい生活習慣、学習習慣を崩すことなく夏休みをスタートできたという人もいるかもしれません。本校教員による普段の授業とは違ったアプローチの夏期講習は、29日(土)まで行われます。
数学・図形特訓(9年)
理科・基礎特訓(9年)
7月21日(木)の終業式は、リモート形式ではなく対面で行いました。4年生より下の学年では、従来のかたちで行う式は初の経験となります。
【学校長講話】
きみたちの顔を見て、校歌が聞けて、当たり前のことがありがたいという思いをかみしめています。
1学期始業式では、坂本龍一さんの話とともに、「知るを楽しむ、感じるを楽しむ、創るを楽しむ」ことを大切にしてほしいと伝えました。今日は、漫画家の松本零士さんの言葉を引用しながら話をしたいと思います。日本中で一大ブームを巻き起こした松本先生の漫画はどれもメッセージ性が強く、戦争の虚しさ、人が経験する哀しみや孤独、人間にとって大切な優しさ、人を大切に思う気持ちといった多くのことを私に教えてくれました。
松本先生は夢を抱える子どもたちに向け、常にこんなことを言っていました。
時間は夢を裏切らない
夢は時間を裏切ってはならない
少し難しいかもしれませんが、「夢や志を簡単にあきらめるな」ということです。
あきらめることは簡単だけれども、あきらめた瞬間に、今まで努力していた時間を、きみたちは自分自身で否定し裏切ることになる。絶対にその夢をあきらめなければ、夢は必ず実現していくものです。
5年ほど前、松本先生の話を直接お聞きする機会がありましたが、そこでもこの言葉で講演が締めくくられました。
きみたちは今、様々なことを模索しながら勉強を続けていますが、この夏休みに、その夢や志を実現するために、ぜひいろいろな体験をしてください。いろんな人に出逢って話を聞き、自分の知識を広げるのもいいでしょう。芸術やコンサートの会場で本物を見て、聴いて、感性を育てることも大事です。すべての経験を、自分の夢、志の実現の糧にできるように、楽しんで31日間を過ごしてほしいと思います。9年生は勉強中心の日々かと思いますが、それも自分の夢の実現のため。しっかり自分と向き合い、夏を乗り切ってください。
31日後、一回り大きくなったきみたちに会うことを楽しみにしています。
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生徒は夏の正装に身を包み、凛とした終業式。講堂での校歌斉唱や、成績優秀者の表彰も本当に久しぶりのことでした。
校長講話に続き、生徒会・さいきょう祭実行委員からスローガンと全校合唱曲のお披露目があったほか、コンクールを控えた吹奏楽部の演奏発表が行われました。
全校での終業式。校長も嬉しそうな表情
先生からのおたより、仲良く目を通す(1年生)
初めての通知票に「ありがとうございます!」(1年生)
松本卓球連盟・ジュニア委員会が主催する「2023第5回松本小学生卓球大会」で、ホープス男子シングルスに出場した丸山由真くん(6年)が優勝しました。
7月14日、巣山教頭と卓球部顧問の先生たち同席のもと、小松校長から丸山くんに改めて賞状が手渡されました。校長から大会当日の様子を聞かれ、「試合では追い詰められた場面もあったけれど、優勝できて嬉しい」とにっこり。
今後出場予定の大会は、8月の「第51回長野県知事杯争奪小・中学卓球大会」だそうで、校長から激励の言葉をかけられると、力強く「頑張ります」と笑顔を見せました。
松本小学生卓球大会は、日々卓球の練習に励む児童らが楽しくプレーできるようにと開催されたもので、本校卓球部からは4名が参加。顧問の1人である小林先生は、「丸山くんの健闘もそうですが、出場した部員は初勝利を挙げるなど個々に結果を出すことができ、今後への自信につながったと思う」と話していました。
<大会情報・結果>
第5回 松本小学生卓球大会
令和5年7月9日(日)松本市梓川体育館
ホープス男子シングルス(小学6年生以下・エントリー24名)
優勝 6年 丸山由真
6年・研修旅行
福島県・宮城県・栃木県
初日から、野口英世記念館(福島県猪苗代町)、会津若松市の鶴ヶ城と日新館と盛りだくさんの行程。宿泊先でもある会津藩校日新館では、「今、6年生としての思い」を絵皿に描きあげ、「見るは易し、行うは難し」の弓道体験も。藩校で学ぶ子どもたちの約束事「什の掟」は、校長先生が「才教の心得(現在は「才教七つの基本方針」)」を考える際に参考にした訓示。その基本方針の暗唱を講師の先生に披露する一幕がありました。
2日目は宮城県石巻市に入り、東日本大震災の被災地での学習。広々とした公園がある一帯がすべて住宅地であったと知った時、それまでの日常を飲み込んで押し流した津波の被害や規模を知り、胸が痛む思いでした。ボランティアガイドのみなさんのお話が、深く心に刻まれました。
上:会津藩校日新館、扁額がかかる南門の前で
下:みやぎ東日本大震災津波伝承館でガイドの方の話に耳を傾ける6年生
7年・宿泊研修
群馬県富岡市・長野県上田市・松代町
まず富岡製糸場へ入った7年生。さすがの世界遺産、自分たちのような学校旅行の生徒をはじめ多くの人が訪れていました。集合写真を撮った「国宝/西置繭所」はさすがの迫力。ずっと昔にこうした頑丈でおしゃれな建築物が建てられたことに驚きました。「自動操糸機(復元展示)」の大きさに圧倒されながら、製糸業が明治の産業の中核を担っていたことが分かりました。
群馬サファリパークでは「車内で安全」と分かっていても、すぐそばで見るライオンや希少種のホワイトタイガーに驚いたり歓声をあげたりと興奮気味の生徒達でした。
一行はこの日のうちに信州に戻り、佐久で一泊。翌日、無言館と松代象山地下壕をめぐり帰校しました。
上:富岡製糸場 レンガ造りの建物をバックに記念撮影
下:上田市の無言館にて(以上7年生)
8年・乗鞍キャンプ
松本市乗鞍高原
梅雨の時期ながら屋外活動には絶好の天候となった1日目は、自然林の中をトレッキング。日程をプロデュースして下さったNorth Starスタッフの方のガイドで、今回のキーワードであるサステナブル(持続可能)な観光地を目指す乗鞍高原の活動を聞きながら歩みを進めました。
整備のために間伐された白樺を使ったコースターづくりは、一人ひとりが丁寧に作業に取り組みました。予定していた外来植物等の駆除作業は悪天候により叶いませんでしたが、大自然を満喫しつつ、"sustainable"な活動を体験しました。
上:トレッキングで楽しむ乗鞍高原
下:白樺の木でコースターを作る8年生