新型コロナウイルスの感染拡大防止のため休校が続いていますが、才教学園では授業動画の配信に加え、5月11日(月)よりⅡ期・Ⅲ期(5年生~9年生)の生徒と担任がオンラインホームルームを始めました。運用最初の週は操作や接続の確認を主な目的とし、学年ごとに午後30分間ほどをホームルームに充てています。 本校では「G Suite for School」のClassroomというアプリケーションを使用。これにより担任と生徒がビデオ会議ツールを使ってコミュニケーションをとれるようになります。4月から授業動画の配信は行っていましたが、ご家庭で端末やオンライン環境を整えていただいていたことにより、ほとんどの生徒が自宅から参加できるようになっています。 試験運用やアプリケーションの機能確認を経て、今後、利用学年を段階的に拡大し、オンライン授業と併用した学習支援、課題の配布、学級通信ほか学校からのお知らせのために活用することなども検討しています。 ●5月12日(火) 9年生ホームルームのようす 予定の時間になると、モニターに次々と生徒の顔が現れ、担任はクラスのひとりひとりに声をかけて出席を確認。カメラやマイクの調整を促したり、近況を訪ねたりする中、時折楽しそうな会話も聞かれました。運用2日目の今日は、生徒に画面のレイアウトを変更させ、担任が映る画面を固定する操作を試しました。 ある男子生徒は、「生徒と先生に一体感が生まれていいと思う。しばらく会えていない先生とクラスメートの顔が見えること、声が聞けることはとても嬉しい。」と、双方向通信でのやり取りについて話していました。 〈9年生担任コメント〉教室と同じ環境を整えられない中、双方向通信は、声だけでなく表情からも生徒の様子を知ることができ、安心の度合いが格段に上がる。操作の不慣れなど課題はあるが、試験運用期間中にもっとスムーズなやり取りができるようになると、今後の可能性が増えていくと思う。
休業期間における生徒たちの家庭学習支援のため、才教学園でも4月15日(水)より教員が作成した動画配信を行っています。
生徒のみなさん、上手に活用できていますか?
対面式の授業を行うことができない中でも、「起立・気を付け・礼」から始まる配信授業。先生たちの協力と奮闘のおかげです。
不安やストレスを抱えている人もいると思いますが、規則正しい生活リズムを維持するためにも、各学年のコンテンツを確認し授業を視聴しましょう。
生徒・保護者のみなさんには、始業間もなく休業が決定し、各ご家庭で対応いただくことについて大変なご負担をお掛けしています。学校行事では授業参観などすでに中止となったものもあり、今後も大幅に予定を変更しなくてはいけない可能性があります。
そしてなにより、学校という場において多くの先生たちが生徒不在のさみしさを感じています。
まだ窮屈な生活が続きますが、手洗い・うがいはしっかりと行い、安易に外出することは避け、学校再開の日を待ちましょう!
6年理科・実験動画の撮影中
教室はがらんとしています…
生徒会が折り紙でこいのぼりを作ってくれました(4月9日撮影)
4月6日(月)、本校講堂で第Ⅲ期(9年生)の進級式を行い、才教学園の最高学年の証であるブルーのネクタイが贈呈されました。 ◇学校長祝辞 今日からの一年、君達が本校の新しい歴史を作る主役です。多難な船出の年ですが、だからこそ君達の真価が問われます。君達にしかできないことを考え、汗を流して行動し、苦しい状況を打ち破ることができる生徒だと信じ、この一年を君達に委ねます。 加えてこの一年は、否応なく受験に真摯に向き合わなくてはいけません。自らの成長に必要な絶好の機会と捉え、前向きに立ち向かって下さい。 自分を見つめ直すこと。 自分と対話をすること。 自分から目を逸らさないこと。 自分をごまかさないこと。 自分から逃げないこと。 君達を見習い範とする多くの下級生に、決して恥ずかしくない姿を見せてくれることを期待します。 ◇9年生に期待すること 〈1組担任〉 すべてにおいて君達が率先して動く場面が増えます。不測の事態も多くなるであろうこの年に、「さすが9年生」「例年に増していい9年生だ」と言われるようになってほしい。青いネクタイに恥じない行動をとりましょう。誰一人として欠けることなく、一人だけで頑張るのでもなく、励まし合い、支え合って下さい。 〈2組担任〉 一つのことに向かうときに、個々の力を結集させられるようになりましょう。一丸とならない限り達成はできません。すべきことをしっかりやることも大切ですが、君達の力強さ、熱い気持ちをもっと表に出していい。「一生懸命頑張ろう」という、今の強い思いを持ち続けて下さい。 何事においても、特に学業面で結果を求められるこの一年、努力することを怠らないで下さい。努力とは難しいことではなく、今まで頑張ってきたこと、当たり前のことを、引き続きしっかりやれるかどうかです。けじめある行動には、当然いい結果がついてきます。一年後の姿を想像し、頑張って下さい。 ◇9年生代表挨拶 生徒会長 塩原遼大くん
休校を強いられた5週間、普段の学校生活がどれだけ貴重なものであるか実感しました。今後一日も無駄にせず、学校生活を有意義なものにします。勉強、部活動、日常生活等、どの場面でも下級生の手本となるのは当たり前のこと。最高学年としての誇りを持ち、全力で果敢に挑戦します。先生方、大きな結果を残せるよう私たちは努力しますので、よろしくお願いします。
ネクタイ贈呈(上)、学校長式辞(中・下)
9年生代表挨拶
4月6日(月)、新型コロナウイルス感染拡大の影響による一斉休校と春期休業を経て、学校が再開しました。本来であれば全生徒が集合し始業式を行うのですが、生徒は各教室で待機し、校内放送での始業式としました。 【学校長から生徒へのメッセージ】 新入生と在校生が一堂に会する始業式ができず、とても残念です。 みなさんの笑顔、熱いまなざしを見たかった。 みなさんの息づかいを聞きたかった。 突然の休校となった2月29日から、みなさんはどのような思いで過ごしたでしょうか。 何気なく過ごしている日々は決して当たり前ではありません。 毎朝、家族に「いってらっしゃい」の声をかけられ通学すること。 仲間と勉学に励み、おしゃべりを楽しみ、思いっきり遊ぶこと。 こうしたことは、多くの必然や偶然、そして多くの人々の努力によって支えられていると感じたでしょう。 何気ない日々、当たり前の日々が、何よりも愛おしく、何よりも大切です。 みなさんができることを精一杯やって、周囲に感謝しながら過ごしてください。 まずは、感染を防止するために今すべき行動はどのようなものか、常に考えましょう。 学校のみならず公共の場でも、9年生を頂点とするすべての上級生が下級生にその範を示し、才教生としての振る舞いを徹底して下さい。 今しかできないことを、一人ひとり固い決意を持って行いましょう。 苦しい状況下でも才教学園がひとつにまとまって、元気に学校生活を送れる日が一日も早く訪れるよう、すべての生徒に次の言葉を贈ります。
The flower that blooms in adversity is the rarest and most beautiful of all.
逆境の中で咲く花は、どの花よりも貴重で美しい。
―ウォルト・ディズニー―
一人ひとりが才教生としての自覚をもって凛とした花を咲かせ、学校全体を盛り上げていってくれることを望んでいます。
みんなで力を合わせてこの状況を乗り切りましょう。
4月4日(土)、第16回入学式をまつもと市民芸術館にて行いました。 ロビーには、新入生たちが3月まで在籍していた幼稚園、保育園、小学校の先生方や関係者のみなさんからいただいたお祝いメッセージがずらりと並べられ、家族そろって嬉しそうに見入る姿がありました。 学校長は、入学を歓迎する式辞として、「困っている人や社会のため、役に立とうという気持ちを常に持って、勉強に励み、行事に取り組み、友達と切磋琢磨し自分を高めていく。それが才教生の過ごし方です。すべての才教生が果たすべき使命を忘れず、プライドある学校生活を送って下さい。」と述べました。 式辞に続いて、1年生の中原照真くんが新入生代表挨拶に臨みました。 「ぼくは、元気のない友達をあいさつで励まして、みんなが笑顔でいられる学校にしたい。勉強も、漢字や英語を頑張って、もっといろいろな本を読んでみたい。今はまだこんなに小さいぼくたちですが、この体は大きな夢と希望に満ち溢れています。失敗を恐れずに、いろんな事に挑戦していきたい。」と宣言。 客席からの温かいまなざしを受け、溌剌と声を上げた中原くん。学校生活のスタートに期待を膨らませている様子が見て取れました。 そして、齊木りささん(9年)が「才教学園の学校目標、『世のため人のために尽くす高い志を持つ』という大きな目標を達成するため、三大行事に一生懸命取り組むこと、たくさんの先輩の中から目標となるような人を見つけること。このふたつのことを、新入生の皆さんにしてほしい。私たちは、皆さんが安心して楽しく学校に通えるよう、しっかりサポートしていきます。」と、在校生代表挨拶を行いました。
閉式後は例年通り担任の先生らとの記念撮影を行いましたが、3月の卒業式同様、新型コロナウィルスの影響により、ご来賓の方々や在校生は出席しないかたちでの式としました。関係者の皆様にはご理解とご協力をいただきありがとうございました。
新入生代表挨拶
在校生代表挨拶
クラスごとに記念撮影
3月17日(火)、6年生の小学校課程修了式と9年生の卒業証書授与式を、まつもと市民芸術にて行いました。
担任の先生が名前を読み上げるたび、静かな会場に「はい」と返事が響き渡り、校長から生徒一人一人に証書が手渡されました。
卒業式の学校長式辞では、「入学以来、世のため人のために尽くす高い志を持った人になることを目指して成長し、卒業を迎えた皆さんの心に芽吹いた気高い志。その根を深くし、幹を太くし枝葉を張り、花を咲かせられるかどうかは、皆さん次第です。師を仰ぎ、友と語らい、五感を研ぎ澄まし努力し続けることこそ、皆さんの歩むべき道です。才教生としての自信と誇りを持ち、新たな風を肌に受け、明日へ向かって、未来に向かって、旅立ってください。」と語られました。
在校生を代表し送辞に臨んだ塩原遼大くん(8年)。9年生への感謝と思い出を綴り、最上級生となる決意を示しました。
「昨年度のさいきょう祭、ミュージカル『さいきょう版アダムスファミリー』で個性豊かな登場人物を演じた格好良さ。今年度も、一糸乱れぬダンスと美しい合唱、趣向を凝らした演出で、私は計り知れない衝撃を受けました。全ての活動において私たちの前を歩き、才教魂を示した先輩方から、机の上の勉強では得られないことを教わりました。常に目標とすべき存在で、心の支えだった先輩方が築いた伝統や想い。それらを引き継ぎ、よりよい才教学園にするべく努力します。」
また、『お願い』として、「私たちの憧れである先輩方、卒業後も才教学園を訪ね元気な姿を見せて下さい。みなさんの体験を聞かせて下さい。」と結びました。
卒業生代表の林諒祐くんは、「体育祭、さいきょう祭、修学旅行など様々な思い出を作ってきましたが、私にとって一番の思い出は『日々の生活』です。多くの人との関わりから学び、大きく成長することができました。また、何事にもチャレンジをするということは難しく、投げ出してしまいたい、諦めようかと思うたびに、仲間や先生方の支えや励ましの言葉が私の力となりました。そうした方へ感謝をしつつ、唯一無二の学び舎である才教学園で学校生活を送ることができたことを幸せに思います。私たちの背中を常に追いかけてくれたであろう在校生たちは、学校を今まで以上に盛り上げてくれるでしょう。才教学園で学んだことを活かし、『世のため人のために尽くす高い志を持った真のエリート』として、私たちはそれぞれの夢に向かって羽ばたいていきます。」と、堂々と答辞を述べました。
今年は新型コロナウィルスの影響を鑑みて次第の見直しや衛生対策を行い、修了生・卒業生とその保護者および教職員のみの式典としました。ご来賓の皆様や在校生に新たな旅立ちを見届けていただくことは叶いませんでしたが、例年と変わらず厳かな式典を実施することができました。
ご臨席の日程調整をいただいておりましたご来賓の皆様、ご祝意をお寄せいただいた皆様には、出席者の安全確保を最優先とした対応にご理解とご協力をいただき誠にありがとうございました。
1月24日(金)午前、9年生が音楽の授業の一環で伝統音楽の良さを学ぼうと和太鼓体験学習を行いました。例年どおり、寿台太鼓連のみなさんが講師として来校してくださったほか、今年は市内にお住いの端唄・三味線の先生にご来校いただきました。 先生方の演奏を聴き、太鼓の種類や鼓面を打つときの姿勢などについてレクチャーを受け、「かがやけばやし」の演奏成功を目指します。 長胴太鼓や締太鼓など、先生方にはクラス全員が演奏できる数をご用意いただきました。腕は真っすぐ振り下ろすこと、力で打たないこと…などいくつかのポイントを教わり、和太鼓の前に立って練習を始めると、力強い音色が響きました。 三味線に挑戦した生徒も時間とともにコツをつかみ、先生からお褒めの言葉をいただく場面も。ゆっくりではありましたが「かがやけばやし」を太鼓と共演できるようになったクラスもありました。 授業の最後には、受験シーズン真っただ中の9年生に向けたエールとなる三本締めをいただきました。 地域に根付いた活動を続けていらっしゃる先生方のご協力に、心より感謝申し上げます。
人権尊重の重要性について理解を深め、豊かな人権感覚を身につけることを目的として法務省が開催している全国中学生人権作文コンテスト。松本地区大会において、廣田未夢さん(9年)の「“私”らしく生きるには」が優良賞を受賞しました。 廣田さんは作文で、「聞き上手だと言われるけれど、当の自分は周囲に悩みを打ち明けることができなくなってしまっている」、「誰にも言えない感情が自分でも気づかないような心の奥深くに存在している」と本音を明かしています。以前は周囲の意見を気にするあまり、自分で自分を追い詰めてしまうこともあったそうですが、「自分を認められないことは悲しいこと。15年生きてきて“私”らしく生きることの大切さにやっと気づくことができた」と、素直な言葉で思いを表現しています。