研修旅行の行き先を東北地方にしている6年生。2011年に発生した東日本大震災について学ぶ機会があること、日本全国いつどこで災害が起こるかどうかわからないことなどを踏まえ、「防災について学ぼう」を今年のSTEAM教育のテーマにしています。
6月12日(土)は、NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)理事の宮崎猛志さんをお招きし、東日本大震災とボランティアについてお話しいただきました。
震災が起きて数日で現地入りをし、厳しい状況の中で活動をされた宮崎さんの話は、生徒たちの心に深く刻まれました。最も子どもたちの気持ちを動かしたのはボランティアについての話です。
災害救援ボランティア活動は、普段の生活では一人でもできていたことが、災害が起きたことでできなくなった・・・誰かの手伝いが必要だーというときの支援活動を指します。報道でよく見かけるがれきの運び出し、倒壊家屋の片付け、水害で床下にたまった大量の泥をかき出すなどの重労働を伴い、特別なことというイメージが強くなりがちですが、要は『困りごとのお手伝い』なのだそう。
・散らかった部屋の片づけ
・避難所での食事作りや食器洗い、倉庫の備品管理
・水などの救援物資を渡す作業
・片付けで大人が忙しいときに子どもと遊ぶ
・学校が再開するまで勉強を教える など
「災害が起きた地域の家庭や避難所の中を回って、困っていることはありませんかと声を掛けることもヒアリングというボランティア活動。相手の話を聴く傾聴ボランティアというものもあります。ボランティア活動は危険なことだけではなく、ごく普通のお手伝いも含まれます。特別な資格がなくてもできることがたくさんあるので、どんなお手伝いができるか、まずは考えてみてください。」と宮崎さん。
講演後、各クラスに戻ってグループで話し合いをすると、やはりボランティアについての話題が多く出ました。「ボランティアは難しいことではない。自分の得意なことを生かしたボランティアをやってみよう」という宮崎さんの話が印象深かったのか、ぜひボランティアをしたいという声が多数あがりました。
STEAM教育で大切なことのひとつは、「やってみたい」「やってみよう」という生徒たちの思いです。教員はファシリテーターとして、その思いを実現できるように今後の計画を立てていきます。
宮崎さんから「ボランティア」について話を聴く6年生
教室で講演を振り返りました